花陽「死を視ることができる眼」
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26:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:32:18.24 ID:AWhlWl6p0
ナイフを取り出し、凛ちゃんの胸部にある点に翳す。

この細く頼りない板切れを胸に突き刺すだけで、全てが終わる。

歯を食いしばって、腕に力を込める。

だけど、身体はいうことを聞いてくれない。

心の準備はしてきたはずなのに、目の前で安らぐ親友の顔を視ていると、なにもできなくなった。


花陽「うっ……うう……」


凛ちゃんの胸に一粒の雫が落ちて、服を濡らした。

それは他の誰でもない、私自身の涙だった。


花陽「ううぅぅ……凛ぢゃん……」


一度溢れ出したら、もう止まらなかった。

堪えていた想いが込み上げてきて、ナイフを握るどころじゃなかった。

ダメだ……やっぱり私にはできない……


凛「かよ……ちん……」

花陽「凛ちゃんっ!?」


驚いた拍子に、ナイフが手から零れ落ちた。



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