モバP「そうして俺は心配するのを止め高垣楓を愛するようになった」
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11: ◆agif0ROmyg[saga]
2017/01/13(金) 22:22:37.96 ID:m+LHJ2JO0
「あら、その方。どなたですか?」

俺の背後から、突然楓さんが現れた。

なぜ、今? 

ずっと様子をうかがっていたのか? バレないようにこっそりと?

理由は分からないが、現役アイドルの楓さんがいてくれれば心強い。

紹介しようとした矢先に、楓さんの異装に気がついた。

大きめのサングラス、だけならまだしも、なんとウィッグを付けて長髪にしている。

変装して2人で出かけるときのような格好だ。

何だこれ、と思う間もなく楓さんは俺の身体にしなだれかかり、右腕を取り、耳たぶを甘噛して、媚びるような声で囁いた。

「新しい女の人ですか? ……ふふっ、またですか。私がいるのに。しょうがない人」

予想だにしない言葉で、空気が凍る。

目の前の女性の、緩みかけていた表情がみるみるうちに強張る。

これはいけない、完全に誤解されている。

言い繕おうとしたが、時既に遅し。

「やっぱりからかってたんですね。信じかけていたのに。最低です」

その言葉を残し、女性は歩み去ってしまった。

残されたのは、俺と楓さん。

一体どういうつもりだ……こんな、仕事の邪魔をするなんて。

衝動的になりそうな俺を、楓さんは面白そうに見ている。

「楓さん! なんですかこれ、いったいどうして……! せっかく新しいアイドルを増やせそうだったのに!」

「良いじゃないですか、別に。増やす必要ありますか? 高垣楓で、十分すぎるくらい稼いだじゃないですか」

確かに楓さんは、アイドル活動を通じて十年、いや数十年は遊んで暮らせそうなくらい稼いだ。

また俺たち事務所側の人間も、楓さんのお陰でずいぶん潤った、だが。

まさかこんなことになるなんて。

やむなく事務所へ戻ることになったが……俺はもう、どうしたら良いか全く分からなくなっていた。

楓さんのあの行動が独占欲に起因するものだというのは予想がついていたが……だからといって対処法は何も浮かばなかった。


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