モバP「そうして俺は心配するのを止め高垣楓を愛するようになった」
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◆agif0ROmyg
[saga]
2017/01/13(金) 22:11:25.26 ID:m+LHJ2JO0
数時間経ち、お互い酒が回ってきた頃。
Pとアイドルとして健全に付き合い続けるなら、そろそろ御暇したほうが良さそうな時間。
しかしながら部屋を出るきっかけをなかなか掴みきれず、美女と差し向かいで美酒を頂く快楽に抗えなくなりつつあった。
頬を染めて、機嫌良さげに笑いながら甘えてくる楓さんが可愛くてたまらない。
2人で飲むのは初めてというわけでもないのだが、どうも俺たち療法、酒が回りすぎている気がする。
もっと飲むペースを落とすべきだったか、と思うも時既に遅し。
お互い、ちょっとしたことでも楽しくなってしまって、そのせいでなかなか飲み会の止めどきを見つけられない、良くないペースに飲まれつつあった。
「こんなに美味しいお酒を飲んで、気持ちよく酔っ払っても……隣に誰もいないと寂しいんですよ。
分かってくれますか? 独りで酔うのは、ようない……ふふっ」
「ええ、ええ、そうでしょうねえ。分かりますよ。
俺だって、別に孤独が好きなわけじゃないですからねえ」
「やっぱり。1人だと寂しい、3人より多いと煩わしい……2人が一番ですよね。2人で満ち足りて……ふふっ」
微妙なクオリティの、ダジャレというよりは韻を踏んでいるだけの、なんとも言い難い感じ。
いよいよもってアルコールが回ってきているらしい。
1人で飲みながらこんなことばかり呟くのは、想像するだけでも寒々しい。
飲み相手を求めたくなるのも、理解できようというものだ。
しかし、今夜持ち出してきた瓶以外にも、まだまだたくさん酒を持っているようだが。
一体どこに収納しているのだろう、と周囲を見回してみた所。
部屋の隅に置いてある、やや大きなクローゼットが目についた。
……いや、いくらなんでもうら若き乙女が、あれを酒倉代わりにはしないだろう。
視線を辿ってきた楓さんが、こちらの機先を制して説明してくれた。
「あれが気になりますか? あのクローゼットには、衣装をしまってあるんですよ」
「衣装? アイドルのですか」
「ええ。もう使わない、貰ってもいいって言われたものを集めてたら、結構な量になってしまって。
最近ではあの中にも収まりきらなくなってきて、仕事場、事務所のロッカーにも入れてるんです」
「そうだったんですか。やっぱり、そういうの、取っておきたいものですか?」
「2人で歩んできた証、私達の歴史ですからね、アイドル衣装は。
それに、みんな丁寧に扱ってくれていたみたいで、痛みも少ないんです。まだまだ着られそうなものばかりで」
すっくと立ち上がり、ほんの少しふらつきながらも衣装棚へ歩み寄り、中を開いて見せてくれる。
比較的新しいものから古いものまで、様々なドレス、アイドル衣装がたくさん吊り下げられていた。
「こんなに色々……アイドルとして、やってきたんですねえ。壮観ですよ」
「ね。どれも良い衣装ばかりで。そうだ。一つ、着てみせましょうか。懐かしいですよ」
問い返す間も無く、楓さんは扉を大きく開き、中から一枚、薄手のドレスを引っ張り出す。
そして、こちらに背を向けたまま、いきなりブラウスのボタンを外し始めた。
「……!? な、何してるんですか!」
「そりゃあ、脱がないと着替えられませんし。
あ、裸のほうがお好きですか?
それはそうですよね、失礼しました」
「そうじゃなくて……! うわっ」
酔っているにしてはやけに手際よく、ぷちぷちとボタンを外した楓さんはそのまま下着姿に。
黒い布に細かい装飾の施された、いかにも高そうなブラに目を奪われかけるが、見とれている場合ではない。
脱ぎ捨てたブラウスを拾うか、いやいっそこのまま着替えさせたほうがいいか?
酒のせいで頭の回転が鈍い。
ドレスを取ろうと手を伸ばしたら、何故か強く握手され、引っ張られ、バランスが崩れる。
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