モバP「そうして俺は心配するのを止め高垣楓を愛するようになった」
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9: ◆agif0ROmyg[saga]
2017/01/13(金) 22:20:04.83 ID:m+LHJ2JO0
「謝る? ……ダメです、許しません。酔っ払って、あんな無理やり。
 ちゃんと責任とってください。女の人に乱暴しておいて、ただで済むとは思っていませんよね」

「……!」

「あ、でも、別に嫌だったわけではないですよ。
 興奮してちょっと乱暴になったプロデューサーさんも、なんだか新鮮でしたし。
 この人のこういう顔は、私だけが見られるんだなって思うと、ふふっ、嬉しかったです」

ガラスのように透き通ったオッドアイから、底知れない眼光が射抜く。

「楓さん。俺を……ハメたのか?」

「そんな人聞きの悪い事を言わないでください。
 私はただ背中を押しただけですよ。お膳立てをしただけです」

プロデューサーを家に呼んで、旨い酒を飲ませて酔わせて、アルコールが回ってきた頃を見計らって服を脱ぐ、ただそれだけ。

確かに「楓さんからは」何もされていない……全部俺がやったことだ。

俺にもっと自制心があれば、こんなことにはならなかった、はずだ。

こちらに自責の念を抱かせておいて、楓さんは明るい調子を崩そうともしない。

本当にこの背徳行為をなんとも思っていないのか、あるいはそう振る舞っているだけなのか、なんとも判断がつかない。

「男女の関係はやっぱり、両想いが最高ですしね。
 ダメダメって言ってますけれど、本当のところは、前からこうなりたいって思ってたんじゃないですか?
 私のこと、欲しいって思ってくれてたんじゃないんですか?
 どうでもいいと思ってる女を、あんな熱烈に抱いてくれるような人なんですか。プロデューサーさんは」

「それは」

「昔のモデル仲間たちは、最も酷いこと、色々としていましたけれど。
 ああいう、おかしくなる薬とか使うようなのは、やっぱりダメですよね。
 私は、他でもない貴方自身に、最後の一歩を踏み出して欲しかったんです」

確かに昨晩、俺は酔っていた。

突然服を脱いだ楓さんに驚いて、狼狽えていた。

しかし心神喪失からは程遠く、誘われたとはいえ自分で積極的に動いてもいた。

楓さんの色香に狂って手を出してしまったという、その事実に間違いは無い。

「ふふっ、アイドルとプロデューサーで、しちゃいけないこと、しちゃいましたね。
 私も悪かったけど、プロデューサーさんも……そう、共犯者、です。
 こうなっちゃった以上、無かった事になんてできませんよ。
 毒を喰らえばなんとやら、です。
 これからも、お互い助け合って生きていきましょうよ。
 きっとそれが一番粋です……ふふ、ふふふっ」

高垣楓の、静かでミステリアスな雰囲気と、とぼけたダジャレお姉さんの一面。

いま直面している妖艶な悪女の顔はそのどちらとも異なっていて、餌食に選ばれた俺はただただ畏怖していた。



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