勇者「幼馴染がすごくウザい件」
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27: ◆y7//w4A.QY[sage]
2017/03/15(水) 21:38:54.52 ID:Cyt3wLgz0
ジョル「まぁ、賢者という例外も中にはおるが」
ベニ「あれは仙人みたいなもの。長生きできるだけ。伝説によると勇者はさらに独自に魔法を生み出した」
ジョル「合体魔法、ミナデインか」
ベニ「その威力は大地を割り、雲を裂き、百里先からでも見える光の柱だと本で読んだ」

えっへん、と席から立ち上がって力説するベニを見上げる形で視線を向ける。満足気な表情を浮かべたまま得意げに言い放つベニに哀れんだ眼差しを向けることしかできない。

フラン「カケル様、あなたの精霊は四大元素全てがついています。まぁ、ゴブリンに苦戦していたのは意外でしたが、力が敵わない相手に立ち向かう勇気こそが勇者たる所以ですわ」

視界を横に向けるとこっちはこっちで勝手な勘違いをしている。
俺はといえば、目の前に広がる光景にめまいを感じ、掌で目を覆い隠し天を仰いだ。

ミラ「カケルは、あまり喋らないんですけど、いつも私を助けてくれて。みんなから陰口を言われても気にしなくて……」
フラン「勇者に陰口を?」
ミラ「みんな、知らないから」
フラン「寛大な心なんですね。私もそうなりたいな」

いささか憮然としたものを含みはするものの、フランの視線からは尊敬の念を感じる。
そう心で呆れる俺の心中とは裏腹に、一向に状況は改善しない。むしろ、さらに変な曲解をされている気がする。
まさに進退窮まるとはこのことなのだろうか。

カケル「(そういや、この中で発言していない子がいるような……)」
カルア「……うんしょ、うんしょ……」

一生懸命、パンにペタペタとバターを塗っている姿を見ると考えるのが馬鹿馬鹿しくなってきた。リスのような仕草のカルアをぼんやりと眺めていると、視線に気がついたカルアがパンと俺とを交互に見て――。

カルア「た、食べますか?」

と、聞いてきたので、変に和んでしまった。


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