117:名無しNIPPER[saga]
2017/08/30(水) 18:06:26.13 ID:m2WBEQKN0
【水】…3人は怖れを、畏怖を、口々に声の波長を震わせながら発する
この場に居る者達で共通することは
怪異と遭遇する鍵<キー>となるモノは【水】なのではないか、と
浴槽の排水溝に溜まったようなべっちょりとヌメりっ気のある抜け毛の塊
液体の入った硝子コップに映る見えない人影
浜辺の夢に出て来る悍ましい内容、背筋に垂れる水滴と奇妙な偶然
心という土台に根を張り巡らせる不安の種、小さな小さな種粒はいつしか
球根のように多くの根を這わせてわガッシリと心をつかんで離さない
ゾッとさせる気分はいつだって水に揺らめく女の陰から始まる
頭の痛くなる問題だ
単純に取れる対処があるとすれば水の有る所を避ける事なのだが
生物、ひいては人間にとって水は生命線と呼べる
水分が枯渇していく夏の熱気、茹だる様な暑さで汗ばむ肌…
湯浴みにせよ、喉を潤すことでも水は必要不可欠だった
陽の高い内、人の多い所での水分補給
できることならば水の有る所を避ける日々…
特に雨の日は一睡もできずに目の下に隈ができるなんてざらだ
そうして彼女達はちっぽけな雨音でさえ身を竦ませる夏休みを過ごし…
夕焼けの空に赤蜻蛉が舞い始める候―――
――――まだ仄かに蒸し暑さが残る残暑…
しかしながら、秋風が吹き始める 夏の終わりへと続く入口…
嗚呼、夏が終わってしまう……
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