佐藤心のすったもんだ
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6: ◆ao.kz0hS/Q[saga]
2017/06/17(土) 21:40:33.88 ID:BGljWOh70

回送中のタクシーを見つけてへ手を振ると目の前で止まって、無機質なドアの開く音と


「お客さんどこまで?」


運ちゃんの業務的な言葉。


「あ…えっと……」


それにしても瑞樹さんはあの酔っ払い三人をちゃんとそれぞれの部屋まで連れて行けるのかなぁ?
エレベーターがあるとはいえ部屋を開けるにはみんなのバッグの中を漁って鍵を見つけないとだよね。
それに一人ひとりをベッドまで運んで寝かせて…瑞樹さんのことだし、メイクを落としてあげたりもするのかも?
そしたらもういっそのこと三人とも自分の部屋に連れ込んじゃって、勝手知ったるマイルームでゆっくりと寝支度をした方が良くない?
そしたらそうこうしてるうちに、早苗さんが復活してまた飲みだして四次会がスタートしたりして。
でもはぁとは…静かな部屋でお化粧落としてお風呂入って、冷たいお布団で一人でおねんね…。
ちょっとはぁと、アナタ何を考えているのよ? 疲れてるの? いや酔ってるだけか☆ だよね?


「ちっ……起きてますかー?」


運ちゃん、分かってるから。だからそんな風に舌打ちしないでよ。
元はと言えば運ちゃんが機械的だからイケないんだぞ?
そのせいで余計はぁとの寂しさが疼いちゃったっていうのに。
深夜の東京で一人寂しくタクシーに乗るほろ酔い美女だよ?
プロの運ちゃんなら一つや二つの小粋なジョークがあってもいいじゃない。ぷーんぷん☆


「ぁ………っ」

「お客さん、いい加減に……」


なんでもないことのはずなのに、妙に心に引っかかる瞬間ってあるよね?
あーーーもう! 歳をとる毎に涙脆くなっていくなぁ…って悲しくなるだけだし自虐やめやめ☆


「○×消防署まで…お願いします」

「……はいよ」


口からポロリしたのはPが住むのマンションへ行くときの目印の消防署だった。

P宅にこれまで何度か他の娘たちと一緒に押しかけて宅飲みしたことがあるのを、ふっと思い出していたのかも。
そこを選んだのに深い意味はホントのホントになかった。ただ久しぶりにPともっと喋りたいなぁってなんとなく思っていたのは確かだけど。
それにたまたまだったけど、今日のはぁとのお洋服はかなり大人しめだから…こうして髪を解きさえすれば、万が一誰かに見られてもはぁとだとは気づかれないはず。オーラがないから、じゃないぞ☆

Pってばいつもの飲み会では当たり障りないこと言って笑ってるくせに(楓ちゃんへは別! いや、本気じゃないのは分かってるけど☆)今思えば今夜はちょっとだけはぁと達に踏み込んできてた、と思う。
はぁとがアイドルになりたての頃はお互いの考えをすり合わせるためにじっくりと話し合うことも珍しくなかったのに、曲がりなりにもアイドルとして軌道に乗ってからはお仕事については基本はぁとの好きなようにさせてくれるようになって…放置ともいうけど…いつの間にかPとガッツリ考えを戦わせる機会もなくなってた。
今日のアクリルのくだりはたぶんその場の思いつきを言っただけだろうけど、それでもお互いに対してあーだこーだ言い合ってた懐かしき日々を思い出しちゃって…これはもう久々に朝までアイドル談義に花を咲かせるっきゃないっしょ☆


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