4: ◆3P1o8JdRMw[saga ]
2017/06/26(月) 23:12:42.33 ID:DTO7WTVj0
「中身、見たの?」
当人はいないが、そう口に出してみる。女の子のカバンの中身を勝手に見るなんて……と思ったけど、よくよく考えたらプロデューサーが見たかはわからないし、それに、アタシのバッグだってそもそも知っていた可能性だってある。この件については、次に事務所に来るであろう明後日に言及してやろうと心に誓った。
プロデューサーもいないし帰ろう。
そう思ってカバンを手に取ってから、アタシが帰ってしまうのはまずいんじゃないかという気がしてきた。プロデューサーは多分、近くのコンビニで夜食でも買っているのではないか。アタシは事務所の鍵を持っていないし、そもそも鍵をかけずに外出するプロデューサーがカギを持って出かけるとも思えない。
急に、防犯意識の低さについてちょっと説教をしてやりたい気分になった。
いつもアタシのことをからかってくるプロデューサーを、反論が難しいであろうことで逆に追い詰める。悔しそうな、それでいて申し訳なさそうな彼の顔が簡単に想像できる。想像するだけでもかなり魅力的な想像だった。
アタシは彼がいつも腰かけている椅子に腰かけて、しばらく時間をつぶすことにした。スマートフォンを起動してみると、丁度土曜日が終わって日曜日になるところだった。幸い、日曜日は仕事がない。予定もないので、別に夜更かしすることになったって問題はない。
溜まっていたLINEの返信をしながら、アタシはプロデューサーを待ち続けた。
32Res/33.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20