5: ◆3P1o8JdRMw[saga ]
2017/06/26(月) 23:13:44.58 ID:DTO7WTVj0
◇
「遅い……」
不機嫌を言葉に込めつつ、アタシはそう呟いた。
時刻は24時30分になっていた。つまり、もう30分もアタシは待たされ続けていることになる。
ホントありえないとか、何考えてるのとか、つい数十分前に軽くからかいじみた説教を想定していたころには考えられないような罵倒が頭に浮かんでくる。
いや、本当にありえないって。
予定はないとは言っても、夜更かしは美容にもよくない。それに、もう我慢の限界だった。スマートフォンを起動して、連絡先から彼の名前を見つけて、迷うことなく通話のボタンを押す。
直後、音が聞こえてきた。
この部屋からではない。部屋の外で、少しこもったような電子音がする。それがプロデューサーのいつも使っている携帯電話の着信音だと気が付いたのは数秒経ってからだった。
音のする方向に振り向いて、そしてため息が出た。通話を切ってもう一度ため息。
その部屋は、仮眠室だった。
32Res/33.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20