かなふみ全然わからんがかなふみこんな感じだったらいいなと妄想したアイドル百合SS
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9: ◆2DegdJBwqI[saga]
2017/07/02(日) 23:54:14.80 ID:JoaRaUi7o

 とはいえ、彼と実際に話してみると――意外と楽しかった。
 本の趣味が合う。好きな本について、どこが面白いのか、意見が合う。
 普段、他人と本について話をする機会なんてほぼなかった私にとっては、貴重な体験だった。
 もっと、この人とお話をしてみたいかも、とわずかではあるが私が感じ始めたところで、彼は本題である「アイドルにならないか」という問いを切り出してきた。
 状況が、一気にうさんくさくなってしまった。
 しかし、完全に心の距離を置いてしまったこちらの様子に慌てることなく、彼はスマホを弄り始め、その時間たまたま近くにいたアイドル数人をその場へ呼び出した。
 テレビで、見たことがある少女たちだった。
 私は、改めて、アイドルにならないか、と訊ねられた。契約書など、数々のそれらしい物証が鞄から取り出され、私に示された。
 私は考えた。
 アイドルになると、本を読む時間が目減りしてしまう、と真っ先に思った。
 しかし――
 悩む私に、

「本が好きなのはわかるよ。本は面白い。自分の世界を広げてくれる。
でも、君には才能がある。アイドルの才能が。新しい世界を、見てみたくはないかい?」

 と彼は前進を促す。



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