101: ◆COErr5OWSM[saga]
2017/07/15(土) 01:25:29.55 ID:DOR/zOiN0
「…っば、ばかじゃないんですか……そんなこと、ないですから…っく」
「はいはい、分かったから。ほら立って」
私の腕を引っ張って扉の前まで連れていき、早く鍵を開けるよう急かす。
「ねぇ早く。携帯に連絡しても無視されるだろうからって、
あたしずーっと待ってたんだけど?」
ここでグダグダしていれば、周りに目立ってミカに知られるかもしれない。
観念して先輩を部屋に上げた。
沈黙が続く。先輩はずっと何かを待っている。それはきっと私から話し始めることだ。
そうしないといつまでも居座るつもりでいそうだ。この状況をうまく誤魔化しきれる自信は少しも無い。
それにしても、洗面所で手を洗いに行った時見た自分の顔は酷いものだった。
目と鼻は泣いたせいで赤くなっている。まともに彼女の顔を見ることができない。
まずはとにかく、さっきのことを謝らなければいけないだろう。
「ぐす、あの……さっきは、すみませんでした。
あんなこと、ほんとは思ってないんですけど、少し、ワケがあって……」
視界には正座している太ももの上で、もじもじと落ち着きのない両手が映る。
「…それ、その首のやつも関係あるでしょ?」
「えっ?」
少し気まずそうに私の首にある赤い印を指差す。
先輩に会ったショックで、キスマークのことなど完全に忘れていた。
慌てて自分の腕で首を覆うようにして隠す。休日は忌々しい首輪を外しているので丸見えだった。
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