120: ◆COErr5OWSM[saga]
2017/07/19(水) 00:08:09.43 ID:YXe5aSfo0
「…もう……いい……帰る…」
先輩と2人で拍子抜けする。念の為部屋の中の凶器になりそうなものは全て外に出していた。
予想外の展開に、ここからどうなるのか考えを巡らせていると、ミカは私たちの様子を見て鼻で笑った。
「……いいよ…心配しなくて。あんたのこと、殺してやりたいって思うこともあったけどさ、
実際そんなこと出来るわけないし……。これ以上、どうしようもないから…」
赤く腫れた目で私を一瞥する。その瞳の中に執着心や嫉妬、怒りの感情は見られなかった。
「もう近付かない。……全部捨てるよ、ナオちゃんと関連するものは。……バイバイ」
短くそう言ってからスタスタと玄関の方へ向かって行く。
このまま別れるのは嫌だと思い、咄嗟に口を開いて別れの言葉を告げる
「ミカちゃん…私…殴られて痛かったし、怖かったよ。
色々束縛強過ぎると思うから、次付き合う人には優しくしてあげて……?」
私以外の人物は口を開けて唖然としている。無理もない。
今まで痛めつけられてきた相手を心配するなど、自分でもおかしいことだと思っている。
それでも、放って置けなかった。
「また、明日……」
「…ほんとに、ばかでしょ……」
何と言ったかほとんど聞き取れなかったけれど、帰り際手を振ってくれたのでよしとしよう。
複雑な表情ではあるものの、何か諦めがついたような顔をした彼女を見送った後、隣から深い溜息が聞こえてきた。
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