女「好きな人のためなら」 ※百合
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48: ◆COErr5OWSM[saga]
2017/07/07(金) 20:07:49.48 ID:UXa5ajJZ0

「なにー、ふにゃふにゃになっちゃって。眠くなってきた?」


 なんて落ち着く匂いなんだろう。
就寝する前に嗅げば、携帯をいじって夜更かしせずに速攻で眠りに落ちることができそうだ。


「ほら立って。ベッド行くよ」

「んー……」


 手を引かれてベッドまで誘導された。その勢いのまま、ベッドにぽふんと倒れこむ。
布団もご丁寧にかけられた。今日は怖いくらいいい事が起きる。
代わりに後々不幸なことがどっと押し寄せてきそうだ。


「じゃ、そろそろ帰るね」


 自分の荷物とテーブルの上をさっと片付けていく。


「えー……」


 口をへの字にして別れを惜しむ。泊まってほしいとまでは言わないが、
もう少し長くいてもいいと思う。そう伝えたら、
明日は外せない用事があるというのでおとなしく引き下がった。への字の角度は鋭くなっていく。


「また遊べるでしょー?さて……あれ、無いな」

「どしたんです」

「リップクリームがなーい。唇カサカサなのに困る…まぁ、見つけたら連絡して?」

「はい…じゃあ、また会いましょうね」

「うん。じゃーね」


 玄関まで見送りに行こうとしたけれど、眠いなら寝てろと止められてしまった。

 扉が閉められる音。いつもの倍、静かな気がする。
ひとまず、気まずい別れ方にならなくて本当によかったと思う。




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