ブルー「俺達は…」ルージュ「2人で1人、だよねっ!」『サガフロ IF】
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882:次回は日曜日か月曜日[saga]
2022/04/21(木) 22:01:52.24 ID:UqNaO6N30

 見慣れた犯罪都市の下品なネオン電飾とは違った、点滅の仕方をするネオンが見えてくる
経年劣化が激しいのか、所々不規則にぷつぷつと明かりが消えては点きを繰り返す様が見て取れる
 シップ発着場から歩き続けて、まさしく"西部劇"と謂わんばかりの街の入り口を通り砂の積もった塗炭屋根や
穴の開いた木板の建築物、壊れた樽や木箱の傍に落ちた屑鉄の山が目立つ通りへと出る

 "枯草塊<タンブルウィード>"がコロコロと強風で種子を撒き散らしながら転がっていく様は
ガンマンの一騎打ちでも始まりそうなワンシーンの様だと思えた


 宿の前の馬『 ヒヒーン 』


 リュート「馬かぁ…ウチの地元にも馬飼ってる家があるんだよなぁ…サンダーの奴どうしてるかなぁ」テクテク

 リュート「偶には[ヨークランド]に帰って会ってやるかな〜、あっ、でも母ちゃんに遭ったらまだ無職かって殴られる」

 リュート「どうすっかなぁ、困っちまったぜぇ〜ブルーどう思うよ?」



  ブルー「 知 る か !! なんで俺に訊く!?お前の都合だろうが…!…くそ要らん事にツッコんだ所為で喉が」



 真後ろで止まること知らずと言った顔であれこれ言葉を発するニートにツッコまないと決めていたのに遂に声を上げ
余計に喉が渇いた彼はまず一杯冷たい飲み物を頼もうと[酒場]の扉を開くのであった


 ギィ…!



 涼風が外気と入れ替わる様に出入りして、一瞬だけ暖と涼の間に挟まれる、…空調の効いた内部は中々に洒落ていた
外の寂れた様子とは一変して中央のライブステージで妖魔や比較的に人型に近いモンスター、メカ等の亜人種が
軽快な心弾む曲を演奏していて室内の明かりもまた外の看板とは違ってしっかりフロア内を照らしている
 騒がしい場所をあまり好まないブルーでも店内の雰囲気はどちらかといえば好感触であった

 外でかいた汗が一気に冷めて、少しの肌寒さを感じなくも無いがこの贅沢な寒さを味わえるのは文明の恩恵あってのこと
急激な熱の変化を快く受け入れながら彼は店内を見渡す
 部屋の隅にあるジュークボックスの近くに2人程座れそうな空席がある、座るなら空いてるあそこだろうか?
その席よりは中央よりの場所には何処か疲れた顔をした壮年の男が酒をちびちびと飲んでいた、草臥れた作業着を着ていて
何処かの町工場で働く男という印象を受けた

 そんな彼から更に奥の席はやたらと賑やかだ…緑色のもふもふとした獣っ子と
酔っているのか何か怒鳴りながら暴れているチャイナドレスの残念な美女、そんな彼女に残り少ない髪の毛を引っ張られて
泣き叫んでる辮髪の男…



  ブルー(よし、他人のフリするか)スタスタ…



 賢いブルーは何も見なかった事にした。関わってはいけない。



 ほとぼりが冷めるまでは部屋の隅っこで喉の乾きを潤して待とう
そう決めた彼がジュークボックスの近くを陣取ったのは早かった、いつの間にか追い越していたアニーが入店してきて
術士の前に座る、ちょっと先に行き過ぎでしょ!と座って早々に文句を言ってくるが彼はそれを右から左へと聞き流す
 それからほんの僅かな間が空いてからアニーが「…ねぇ、あそこで髪がーっって泣いてるのフェイオンよね?」と尋ねて
「目を合わせるな、飛び火するぞ」とだけ忠告をした



 賢いアニーちゃんは黙って酒場のメニュー表を開きました。

 もっと言ったら自分の顔が向こうの席で騒いでる一行に見えない様、隠す様にメニューを開きます




 気が付けば何時の間にか入店していたリュートもクーンと愉快な仲間達から遥か遠く離れたいつもの定位置な席に座って
弦楽器を弾いていた「[スクラップ]の[酒場]で変わった奴に会った〜♪」などと次作ソングを歌っている
 彼奴もまったく以て店内で繰り広げられている惨事に関わろうとする気概が窺えない、無職の傍にいるスライムも同じく


 今この瞬間、間違いなく三人と一匹の心は繋がっていた、今なら4人連携だって余裕で出せそうである。


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