【艦これ】龍驤の乳首を開発するだけのスレ
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3: ◆kquYBfBssLZl[saga]
2017/07/24(月) 23:54:44.95 ID:IlHfZ6GcO
努めて平静を装って、再び書類とにらめっこだ。
「もう終わるから、ちょっち待ってな」
「サンキュ」
短く礼を言うと、彼は執務室のさらに奥、提督私室の中に消える。
ドライヤーの音は聞こえないから、たぶん部屋を片付けているのだろう。
それとも、準備していると言った方が良いのだろうか。
知らず期待していることを自覚して、一人で大きく頭を振る。
とにかく、これが最後の一枚だ。仕事はきちんとこなさないと、面目が立たない。
何に対する面目かと言えば、それはこの週末に深夜まで執務室に残っている理由が、執務の手伝いだと公言しているところにある。
誰しもがそんなものは建前だとわかっているだろうし、これは自分の照れ隠しでしかない。
それでも、彼との週末にしていることをこの鎮守府の同僚たちに認知されているかと思うと、羞恥で気が狂ってしまいそうだ。
最後の一文字まで完璧に書き込み、ようやく一息つく。
あとはこの椅子から立ち上がって、奥の扉をノックするだけ。
それだけ。それだけ、それだけのことなのに、なぜか緊張が高まってしまう。
呼吸はどうにか抑えても、鼓動が早まるのはどうしようもない。
このまま部屋に帰ってしまえば、特に何が起きるわけでもない。
どうしても気が乗らない時は、何も言わずに帰って良い。そういう約束。
気が乗らない、という言い方がまた、こちらが嫌がらないこと前提で悔しい。
「……い、今逃げたら、もっと悔しいからな。うん」
馬鹿みたいな言い訳だ。誰に対する言い訳だ。
胸元から、小さな金属同士が擦れる音が響く。
それを握りしめて、扉の前に立つ。
手の甲で、四度のノック。
「……入ってもええ?」
「おう」
気の抜けた返事に顔を顰めながら、ノブを捻った。



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