【悪魔のリドル】兎角「一線を越える、ということ」
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26:名無しNIPPER[sage saga]
2017/08/21(月) 22:32:40.34 ID:u1xI7N2CO
「まずは、そうだな……色々と、その、満足できてなかったんだ……」

 兎角は時系列順に丁寧に話すことにした。
 晴とのセックスで満足できていなかったこと。
 それを言い出せなかったこと。
 同じ悩みを千足も持っていたと知ったこと。
 さすがにシャワー室のくだりに入る際には一瞬躊躇したが、それでも話さないわけにはいかない。兎角は恥を承知で話を続けた。

「何となく、自分を見てるような感じになったんだ……満たされない辛さは、よく知っているから……」

 それから互いに慰めあうようになったこと。
 それがエスカレートしてしまったこと。
 そして半月前に晴と柩にばれたこと。
 話し終えたとき兎角の喉は完全に渇ききっていた。
 晴は一言も喋らずに兎角の話を聞いていて、話が終わった後も沈黙を続けていた。

兎角は晴の表情を見ることができなかった。


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