5: ◆ao.kz0hS/Q[sage saga]
2017/10/07(土) 23:52:03.35 ID:mxDxIcFa0
逡巡と呼べるものがあったのかはもう分かりません。
ただ、毛布の幻影の隙間から漏れ出てくる艶やかな吐息は、まるで私を嘲笑いながらも誘っているように聞こえて…。
私は越えました。
躰を真っ二つに裂かれるような痛みが走っても。
指先が愛液とは別の不快な滑りを感じ取っても。
突き入れて、破ってしまいました。
美波さんはPさんを内に呑み込んだのですから、私だってやらずにはおれなかったのです。
二本の指を根元まで収める頃には、棘の付いた棒を捻じ込んでいるような強い痛みがありました。
吐き気さえ感じていました。
目尻からは止め処なく涙が溢れていて…しかし、それは痛みの所為だけではなかったのでしょうね。
Pさんに処女を捧げるという妄想をしたことは何度もありましたし、近頃はそれがいつかは現実になるかもしれないと期待していたのですからね。
嗚呼、本当にどうしてそんなことになったのでしょうね!?
PさんPさんPさん。
悲しいです。悔しいです。
私だって貴方のことが好きだったのに。愛していたのに。
今だって愛しているのに!
……そんな風に泣き叫んだと思います。
二人の盛り上がりが上下に動くのに合わせて、指の出し入れを始めました。
少しでも気を抜けばそのまま昇天してしまいそうな激痛に恐怖しながら。
PさんPさん、と彼の名を呼びながら。
この二本の指は彼の象徴であると思い込もうとしながら。
美波さんの場所に自分がいたかのようにイメージを改竄しながら。
気が狂いそうな程の痛みと背徳の愉悦に、脳細胞が秒刻みで壊死と再生を繰り返しているようでした。
仕舞には呂律も回らなくなり、愛する人の名前さえも呼べなくなって、ほとんど絶叫しているだけになって…。
それでも手の動きだけは止まるどころか激しさを増して、伸びた爪が膣壁に傷をつけるのにも構わずに動かして…。
左手の袖を噛んで叫び声を噛み殺しながら、果てました。
稲妻に打たれたたように全身がびくついて、せわしなく動かしていた右手も寸毫たりとも動かせなくなったのです。
私にできたのは感じることだけ。
膣の激烈な痛みと、下腹部の燃えるような喪失感と、張り裂けんばかりの心音と、脳を溶かすような胸の高鳴り。
それはやはり、これ以上ないくらいの『生の証』に感じられました。
ただひたすら茫として、寄せては返しつつも、少しずつ弱くなっていく波を惜しむように噛みしめていました。
手足の感覚が戻ってくる頃には陽はとっぷりと暮れていて。
膣に突き入れていた指を引き抜くと、身の毛のよだつような痛みだけが残っていることに気付きました。
こんな暗闇の中で一体自分は何をしているのかと、あまりの惨めさにまた滂沱の涙を流したのでしたね。
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