15:名無しNIPPER[saga]
2017/10/30(月) 20:39:24.24 ID:ubwWHrg5O
「ゆかり。ひとつ、聞いてもいいか?」
「はい」
「俺、記憶が飛んでるんだけど……その。挿入まで、いってしまったのか?」
「……いえ。それは、していません。私もほとんど正気を失っていたのですが……それだけは、はっきり言えます」
「そうか」
あんな状態になっていても、俺との約束は守ったってことか……うん。わかった。
「いいよ。今日のことは許す。でも次からは、暴走しないようにしてほしいな」
「も、もちろんです! ありがとうございます、Pさん」
「よくわかったから。ゆかりは悪いサキュバスだけど、いい子だって」
その『悪い』部分も、サキュバスとしての本能と、俺への想いが原因なわけであって。
「……向き合わなきゃ、いけないよな」
「Pさん?」
「ゆかり、俺も覚悟を決めた。最後の一線は守るけど……今後もたまに、俺の夢に出てきたときは付き合うよ」
「………!」
目をまんまるに開くゆかり。それだけ、俺の言葉が衝撃的だったのだろうか。
「俺は君をスカウトして、アイドルの世界に踏み込ませた。だからちゃんと、君のサキュバスとしての姿とも付き合っていかなきゃ……いや、付き合っていきたいと思っている。改めて、よろしく」
「……いいんですか?」
「ああ。それと、もうひとつ。やきもち焼かなくても、俺はゆかりのこと、魅力的だと思ってるから」
「………Pさん」
頬をほんのり朱に染める彼女を見ていると、さっきまでの姿とのギャップに戸惑いそうになる。
でも、両方とも水本ゆかりなんだ。だから、両方と向き合っていきたい。
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