イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」
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961: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2025/01/19(日) 00:57:47.03 ID:dPHpy/ff0
リベッチオ「そーれ……っと!」カンッ!

提督「……っ!」カンッ!

…羽根についたムクロジの実は羽子板に当たるたびに響きの良い硬質な音を立て、どこかまだ青さの薄い冬空に緩やかな曲線を描いて打ち上がる……リベッチオも着慣れない浴衣姿のため、最初の数回は軽く打ってきたが、慣れてくるにつれて速度が上がってくる……提督も左右に打ち分けられる羽根を追い回すが、次第に足元が追いつかなくなり、地面に羽根を落としてしまった…

提督「ふぅ……これ、遊びにしては意外と大変ね……いい、リベッチオ?」

リベッチオ「ちょっと待った♪」落ちた羽根を拾い上げて続けようとする提督を制止してニヤニヤしている……

提督「なぁに?」

リベッチオ「この遊びはねぇ、落っことした方に罰があるんだって♪」

提督「罰?どんな?」

リベッチオ「んふふっ、それを今からするから……こっちに来て?」

提督「お手柔らかに頼むわね?」

リベッチオ「はぁーい♪」

提督「……マジックペンなんて持ち出してどうするの?」庭の丸テーブルに詰まれているマジックペンのセットや、使い余しのルージュに気がついた……

リベッチオ「もちろん、これで落書きするんだよっ♪」

提督「え、ちょっと……!?」

ミラベロ「ぷふっ、提督ったら可愛い♪」

ドリア「あらまぁ♪」

マエストラーレ「全くもう……リベッチオ、あんまりやり過ぎちゃダメよ。いい?」

リベッチオ「分かってまーす、っと♪」

提督「……むぅ、始めからこれが狙いだったのね」

リベッチオ「正解♪ みんな動きが良くってなかなか勝てないけど提督ならそこまで運動が得意じゃないし、背が高いから落書きのしがいもあるでしょ?」

提督「好き放題言ってくれるわね……言っておくけれど、今度は負けないわよ?」

…左頬に黒い丸のイタズラ書きをされ、威厳も何もない提督……とはいえからかってくるリベッチオに負けたままではくやしいと、テニスのようなオープンスタンスで羽子板を構え、迎え撃つ体勢をとった…

リベッチオ「ふふーん、どうなるかな……せーのっ♪」

提督「えいっ!」

リベッチオ「やっ!」

提督「はいっ!」

リベッチオ「あっ……!」地面に蹴つまずいて追いつけず、羽根を落としてしまった……

提督「ふふーん、今度は私がリベッチオに落書きする番よ♪」

リベッチオ「もう……あとちょっとで追いつけたのに、サンダルが滑ったから……」

提督「この期に及んで言い訳しない……さてと、何を描こうかしら♪」楽しげな笑みを浮かべてペンを取ったが、リベッチオの褐色の肌と黒のマジックペンを見比べてから箱に戻し、代わりに白のマジックペンを取りだしてキャップを外した……

提督「リベッチオには白が似合いそうだから……えいっ♪」

マエストラーレ「くすくすっ、リベッチオってば♪」

グレカーレ「ふふ、似合ってる似合ってる……今度からずっとそのメイクにしたら?」

リベッチオ「一体どんな……あーっ! 私が遠慮して丸だけにしてあげたのに、提督ってばこんなに描いて!」

提督「らくがきの範囲までは言われなかったもの♪ それに、イタズラ子猫みたいなリベッチオによく似合っているわ♪」

リベッチオ「むむむ、言ってくれるね……」猫のヒゲを描かれた頬を膨らませるリベッチオ……

ミラベロ「ねぇリベッチオ、私たちも遊びたいんだから代わって欲しいわ♪」

リボティ「私たちも提督にらくがきがしたいし……ね♪」

リベッチオ「はいはい、それじゃあもうひと勝負済ませたらね♪」

提督「ええ、相手になってあげる」

………

…


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