イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」
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970: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2025/04/07(月) 01:35:19.70 ID:CgmZEvqc0
………



ディアナ「昼の献立はもう決めてしまいましたが、夕食はフランス料理になさいますか?」

提督「いいえ。マリーの実家でごちそうになったプロヴァンス料理も悪くはなかったけれど素朴すぎたし、かといってパリで食べた料理は高くて目が回りそうだったから……やっぱりイタリア料理の方が断然良いわ」

ディアナ「ふふ、カヴールには聞かせられませんね?」

提督「カヴールはフランス通だものね」

ディアナ「しかし、フランスをはじめドイツ、日本、アメリカ……ここの娘たちも色々な場所と縁がございますね」

提督「そうね……せっかくだし、私も手伝うわ」

ディアナ「よしなに」

…昼時…

提督「……良かったらもう少しどう?」

ゴリツィア「ではもう半分ほど……」

ポーラ「う〜ん、これは飲み口のいい赤ですねぇ♪」

提督「私の実家があるコムーネで地元の小さな醸造所が作っているテーブルワインだけれど……こんどのは去年のだけれど案外いいでしょう?」

ザラ「まだ少し若いですが、渋みが少なくて合わせやすい良いワインです」

提督「ね? 赤にしては軽いし、ほどよく飲めるわよね♪」

…軽めの昼食を済ませ、暖かな食堂でチーズやオリーヴの瓶詰め、サラミをつまみながらワインをちびちびすすっている……デュイリオのカラスは止まり木で鶏肉の切れ端やクラッカーの欠片をついばみ、ルチアは暖炉の前の敷物に寝そべって鹿の角をガリガリと噛んでいる…

フィウメ「これでクリスマス休暇も終わりですか」

提督「ええ……とはいえクリスマス休暇を取らないで後ろに回した組がいるわけだし、今度はその娘たちが出かけるわけね」

ボルツァーノ「また鎮守府の半分近くがいなくなってしまいますね」

提督「まぁ、一斉に休暇を取るのは無理だったし……私としてもチェザーレやディアナたちがクリスマス時を外してくれて助かったわ」

チェザーレ「……ふむ、しからば身体で礼をしていただこうか♪」後ろからぬっと姿を現し、肩に手をかける……

提督「もう、さすがに勘弁して♪」

チェザーレ「そこまで言うのならば仕方あるまい」

提督「ともかく、気兼ねすることなんてないのだから楽しんできてもらいたいわ」

ザラ「そうですね」

提督「ええ」

ルチア「……ワフッ」シルヴィアがくれた裁断した鹿の角をガリガリとかじって楽しんでいたルチアだったが満足したらしく、かじりかけの角を食堂の片隅にある定位置に片付けると、提督の足元までとことこと歩いてきて軽く吠えた……

提督「あら、ルチア……お散歩でも行く?」

ルチア「ワンッ♪」

提督「はいはい、それじゃあ支度をするわね♪」

…鎮守府・庭…

提督「うっ……まだまだ春は遠いようね」ロングコートに手袋を取ってきたが、それでも吹き付ける海風はぴりっと冷たい……自前の毛皮を着ているルチアは寒くもないらしく大はしゃぎだが、提督は思わず身体をすくめた……

アラジ「おーい、提督っ♪」

提督「ルチアと同じくらい元気一杯な娘があんなところにもいたわ……アラジ、寒くないの?」

アラジ「寒い? 動いていれば身体が暖まってくるし、寒くなんてないよ♪」イタリア潜で最も多くの出撃をこなしたアラジは活発な性格で、散歩中の提督とルチアを見かけると跳ねるような駆け足でやってきた……

提督「さすがね……とはいえ風邪をひいたりしないように注意するのよ?」

アラジ「了解。ルチア、一緒に走ろうか♪」

ルチア「ワンワンッ!」アラジが浜辺で拾った木の枝を手に駆け出すと、それに続いて走り出すルチア……敷地内の散歩ではたいていリード(つなぎひも)を付けていないので、たちまち白い毛をひるがえし全速で疾駆しはじめた……

提督「若いわねぇ……」




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