イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」
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985: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2025/10/09(木) 01:55:15.58 ID:B90Orw0b0
シモネッタ提督「それじゃあ薪を集めるとして、雑木林に落ちている枝を集めるのと海岸で流木を集めるのと……どっちが良いかしら」

提督「そうね……乾いた薪だと煙が立たないから、むしろ生乾きの流木を集める方が良いんじゃないかしら」

ベルガミーニ提督「それに海岸でのろしを上げるのに丘から焚き付けを運ぶのは効率が悪いと思うわ」

シモネッタ提督「確かに二人の言う通りね。それじゃあ海岸で流木を集める案で行きましょう」

カサルディ提督「了解。ま、どっちにしろ集める手間は同じだし」

…海岸…

提督「……それにしても綺麗な海ね」

シモネッタ提督「あら、いきなりなぁに?」

カサルディ提督「フランカはがさつな私なんかと違って詩人だからね」

提督「茶化さないでよ///」

ベルガミーニ提督「でも、確かに綺麗な海……」

…集めた流木を小脇に抱えながらふと視線を上げると、透き通るような海が視線に飛び込んでくる……朝日に照らされ遠くまで青い海原は白い砂の浜辺に波を送っては打ち砕ける波音と引き波の泡立つような音を永遠にくり返す…

提督「……こんな綺麗な海なのに艦娘たちは毎日のように深海棲艦と戦っていて、いつか私たちもその指揮を執る日が来るかもしれないのね」

カサルディ提督「そういうことになるね。でもさ、どこかで戦いがあってどこかで平和な一日があって、どこかで人が生まれて、あるいは亡くなって……世界なんてそういうものなんじゃない?」

シモネッタ提督「あら、フランカが詩人ならルクレツィアは哲学者ね」

カサルディ提督「からかわないでよ……ほら、うちは漁師の家だからさ。魚が獲れる時もあれば獲れない時もあって、そのせいか「なるようにしかならない」って考えになるんだよね」

シモネッタ提督「宿命論?」

カサルディ提督「とはでは言わないけど……ま「当たって砕けろ」式かな。だから私は提督だの司令官だのには向いてないよ。舵輪も自分で握っていたいし」

ベルガミーニ提督「じゃあ駆逐艦の艦長とか?」

カサルディ提督「そうそう、そういうのがいい。司令部にこもって海図とにらめっこなんて向きじゃないし……フランカはどう?」

提督「そうねぇ……それはまあ、私だって一度くらいは提督になって号令一下、艦隊が動く想像したことがないと言えば嘘になるけど……」

シモネッタ提督「おかしくないわ。海軍士官候補生の夢だもの」

提督「でも私はこうやって気の合う仲間と一緒に過ごして、お休みの時には美術館にでも行って……なんて暮らし方の方が似合っているわ」

カサルディ提督「ずいぶんと枯れてるねぇ、それじゃおばあちゃんみたいだよ」

提督「あら、そのおばあちゃんと昨晩「イイコト」をしたのは誰だったかしら?」

カサルディ提督「うわ、これは一本取られたな……カルラはどんな士官になりたい?」

ベルガミーニ提督「うーん、私も一度くらいは艦隊司令官をやってみたいけど……私は運が悪いから」

シモネッタ提督「だったらそのぶん準備すればいいのよ。運が悪いって言ったって何でも運で決まるわけじゃないもの、自信を持ちなさいな?」

カサルディ提督「へぇ……ロリコンにしては良いこというね」

シモネッタ提督「むしろロリコンだからこそ、よ。可愛い女の子を導くには完璧な「お姉ちゃん」でなければいけないもの」

提督「あー……それで、エレオノーラはどんな士官になりたい?」

シモネッタ提督「それはもう、ゆくゆくは可愛らしい幼女たちを集めた鎮守府に赴任したいけれど……でもきっとダメね」

提督「どうして?」

カサルディ提督「その前に憲兵に捕まるからでしょ」

シモネッタ提督「馬鹿言わないで。愛すべき女の子たちを深海棲艦との戦火の海に送り込むなんて出来そうにないからよ」

提督「確かに……金属の塊とは訳が違うものね……」

シモネッタ提督「そういうこと。でもいずれは折り合いをつけて頑張ってみるつもり……それより薪は集まった?」

カサルディ提督「見ての通りひと山は集まったよ」

シモネッタ提督「これだけあればのろしの一つも起こせそうね。後ろはどう?」

ベルガミーニ提督「後ろ?」

シモネッタ提督「沖から見るのだから、背景が黄色っぽい地面より雑木林の緑の方が見やすいはずでしょう」

提督「それなら丁度いい位置じゃないかしら、後ろの斜面は林よ」

シモネッタ提督「それじゃあのろしを上げて課題を攻略するとしましょうか」


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