イタリア百合提督(その2)「タラントに二輪の百合の花」
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◆b0M46H9tf98h
[sage saga]
2025/11/29(土) 01:16:14.13 ID:qA6qMkqJ0
提督「うん、出来たわ♪」うまいこと若枝を折り曲げて楕円型の束をつくり、それを手近なツタで縛ってタワシ状のものをこしらえた……
ベルガミーニ提督「もう暗いし水浴びをするなら早くしないと……夜になったら小川の水も冷たくなるし」
カサルディ提督「そうだね、急ごう」
シモネッタ提督「あんまり暗いとあぶないから、私が照らしておいてあげるわ」焚き火から火の付いた長めの枝を取り出し、たいまつ代わりに掲げると提督たちについてきた……
…夜の帳が降りた小川は川岸の白い砂だけがほんのり明るく、水面そのものは提督たちが動いてできる波紋だけがたいまつの灯に照らされて判別できる程度で、あとは一筋の黒いリボンにすぎない……宵闇で視界が狭められた代わりに耳が研ぎ澄まされ、川のせせらぎや打ち返す海の波音が昼間よりも大きく響く…
カサルディ提督「うわ、ちょっと冷たくなってきてる……あんまり長居してると風邪をひきそうね」
ベルガミーニ提督「まさか? ルクレツィアなら真冬の北極海に飛び込んだってへっちゃらでしょ?」
カサルディ提督「失礼ねぇ、私だって一応人の子なんだから風邪くらいひくわよ……でしょ、フランカ?」
提督「そうよ、さすがにルクレツィアだって真冬の北極海は無理よ。せいぜいノルウェー沖くらいね♪」
カサルディ提督「もう、どいつもこいつも……せっかく魚だのなんだの獲って来てあげたって言うのにさ」
提督「ふふ、悪かったわ。代わりに背中を流してあげるから」
カサルディ提督「はいはい」
シモネッタ提督「はしゃぐのはいいけれど、早く上がらないと本当に身体が冷えるわよ?」
提督「それもそうね……分かった、すぐ上がるわ」
…まだ緑色をした野生ミントの若枝で身体を擦ると、途端に爽やかなミントの香りがふっと立ちのぼる……同時に少し固くなった茶色の枝は垢すりとしてほどよい硬さで、柔らかいだけのスポンジよりもいいような気がしてくる……士官学校生活の短い入浴時間のおかげですっかり染みついた手際の良さで手早く身体を流すと、じゃぶじゃぶと川岸に上がった…
シモネッタ提督「さ、凍える前に火にあたって?」
提督「ありがとう」裸の尻に砂がつかないよう迷彩服の上着を広げて敷布代わりにすると火の前に腰かけ、両手をかざして焚き火を眺めた……
カサルディ提督「よいしょ……っと」
ベルガミーニ提督「うー、最低……頭が濡れちゃったわ……」
提督「どうしたの?」
ベルガミーニ提督「川から上がるときに足を取られて転んじゃって……もう」いくら短くしているとはいえ、髪が濡れるとなかなか乾かないのでぶつぶつとこぼしている……
カサルディ提督「やれやれ、カルラってばドジなんだから」肩をすくめてからかい半分に言った……
シモネッタ提督「そのくらいで良かったわね……はい、どうぞ」たいまつで提督たちを照らしている間に温めていたらしい携行糧食のミネストローネをそれぞれの飯盒に注いだ……
提督「あら、ありがとう。道理で良い香りがすると思ったわ」
カサルディ提督「まさかこいつをありがたがって食うことになるとは思わなかったわ……ふー、温かい」
ベルガミーニ提督「そうね。でも明日で訓練は完了だし、今度の休みはうんと美味しいものでも食べに行こう?」
提督「賛成♪」
シモネッタ提督「いいわね」
カサルディ提督「ま、それよりまずは明日の訓練をやっつけないとね。教官たちのことだから最終日にはとっておきのろくでもない課題を用意しているに違いないし」
ベルガミーニ提督「うわ、ありそう……」
…深夜…
提督「うぅん……」
提督「はぁ、まだこんな時間……」疲れていたにもかかわらず目が覚めてしまった提督……腕時計をのぞくと夜明けにはまだしばらくある……
提督「ふぅ」薄い寝袋に身体を預けたまま頭の後ろで手を組んで枕代わりにして、天を行く星々を眺めた……
シモネッタ提督「……寝つけないの?」
提督「エレオノーラ……ええ、なんだか目が冴えちゃって。貴女はちゃんと寝た?」
シモネッタ提督「ええ。今は深夜直をね……隣、座ってもいいかしら?」
提督「もちろん」
シモネッタ提督「……それしても、貴女と一緒で良かったわ」
提督「私は幼女じゃないけれど平気?」
シモネッタ提督「ふふっ、それとこれとは別よ……一人の友人として。フランチェスカ、貴女に出会えて良かったと思っているわ」
提督「そうね、それで言ったら私も……エレオノーラ、貴女には感謝しているわ」
シモネッタ提督「そう言ってくれて嬉しいわ」ふっと小さく微笑むと提督の頬に軽くキスをした……
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