945:塔の主 ◆VfcsCSY7us[saga]
2019/03/14(木) 12:01:55.09 ID:E1qoRbZ+0
「なんで…どうして…ここに…」
「―話はあとだ。遅れてすまなかった、ミルキィ」
ツバキの言葉から、初めて出会った時そのままの優しさと頼もしさが伝わってくる。
夢でも幻でもないことを確信して、ミルキィは泣きながらもぎこちない笑顔を作った。
「ううん…大丈夫。大丈夫だよ」
「…そうか」
ツバキは頷くと、今度はあどけない姿をしたバケモノに向きなおり、構える。
「貴様…元は人でありながら外道に墜ちた身か。だが哀れとは思わん」
ツバキの心中に渦巻く怒りが表情や声色ににじみ出ていた。
その姿は正しく戦神の如し。
ひとたび触れれば悪鬼外道は立ちどころに焼き尽くされるであろう憤怒の炎が全身から吹き上がっていた。
「…ちっ」
興がそがれたのか、忌々しさを隠さない不機嫌な表情で妖女は舌打ちした。
(全く…色々と台無しにしてくれたわね)
パァン!と手近な位置にいた男の身体を叩くと、男たちは妖女を守るように立ちはだかった。
彼らは戦力としては全く役に立たない烏合の衆。
妖女は逃げる為の時間稼ぎとして彼らを使い捨てるつもりなのだろう。
「ツバキ様。まずはミルキィの救出が最優先です」
ツバキの隣りでクナイを構えるギンガがツバキに耳打ちする。
「ああ」
そう。今は外道を斬ることよりもミルキィを救うことの方が先決なのだ。
「仲間は返してもらう…邪魔をするならば何者であろうと容赦せん!」
ツバキの宣言とともに、ギンガたちメンバーも臨戦態勢に入る。
「プリティーうさちゃんズ! 参る!!」
彼女らがミルキィを取り戻すのにさほど時間はかからなかった。
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