ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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◆b0M46H9tf98h
[sage saga]
2018/08/16(木) 02:02:13.43 ID:XD5ZDF/00
…別の日…
アンジェ「…さてと、今日から銃器の訓練も始めていくわ」
ベアトリス「こんなところで、ですか?」
アンジェ「ええ」
…アンジェたちがいるのはとある中くらいの鉄工所で、表向きは煙と火花を散らしながら王国の蒸気機関車や自動車向けの鉄板を作っている…が、実際には共和国がダミー会社を通して作った鉄工所で、普段は注文を通して王国の情勢や工業界の情報をスパイしつつ資金を洗浄(ロンダリング)し、工員の中に入っているエージェントや資金係へ「きれいな」活動資金を提供する…そしてもし王国との関係が悪くなったら鉄に混ぜ物をしたり作業を遅らせたりして王国の兵器生産を遅らせ、また使い物にならなくさせる……アンジェたちがここへ来たのは小火器訓練のためで、どうやっても他の音には聞こえない銃声を、鉄工所の騒音に隠してしまおうという「コントロール」の考えで作られた射撃場が地下にあり、レンガの乾いた地下室に、ぼんやりと上の騒音が響いている…
ドロシー「ここなら音も気にしないで済むし、出入りに使える道も数本はあるからな…」ベアトリス用の小型リボルバーを台に置いた
ドロシー「さて、ドロシー先生からベアトリス君に質問だ…銃のもつ一番の利点は何だと思う?」
ベアトリス「えーと……遠くから相手を狙えることですか?」
アンジェ「まぁ、それもあるでしょうね。ちせが刀の達人でも、刃の届く距離よりも遠くから撃たれては喧嘩にならない」
ドロシー「ああ…が、もっと大事な点が一つある」
ベアトリス「何でしょう?」
ドロシー「どんなチビでも巨人みたいな相手を倒せる…ってことさ♪」
アンジェ「…ドロシーの言う通り。だから人によっては銃の事を「イクォライザー」と呼ぶくらいよ」(※equalizer…本来は電圧などの「等圧器」のこと。転じて「勝負を平等(イコール)にするもの」の意)
ドロシー「とはいえ銃も万能じゃない……特に私たちみたいな世界の人間からすると欠点も多々ある。何だと思う?」
ベアトリス「そうですね…大きくてかさばることですか?」
ドロシー「悪くないな。他には?」
ベアトリス「音が大きいこととか…?」
ドロシー「ああ、そいつは最悪の欠点と言ってもいい……こんなに科学が発達しているんだし、そのうちに銃の音を消すような装置が出来たっていいもんだけどな」(※サイレンサーの発明は1900年代頃…実用され始めたのは第二次大戦の頃から)
アンジェ「けれど、それもまだ正解とは言いにくい」
ベアトリス「じゃあ…傷から撃たれたことが分かってしまう、とか?」
ドロシー「そいつはナイフの傷だって同じさ…あるいは毒だってちゃんと調べれば、たいてい盛られたことが分かる」
ベアトリス「むぅ…何でしょうか……分かりません」
アンジェ「まぁそうでしょうね」
ドロシー「なに、構わないさ……正解は「銃は銃にしか見えない」ってことなんだ」
ベアトリス「?」
ドロシー「たとえばナイフならペーパーナイフそっくりに作ったり、スティレットを万年筆に仕込んだっていい…だけど銃だとそうはいかない」
アンジェ「しかも用途は相手を撃つためのもの…さらに一般人は持っていない」
ドロシー「……つまり相手に銃を持っているのを見られたら」
アンジェ「素早く始末しなさい」
ドロシー「そのためには…」
アンジェ「一発目を命中させる必要がある」
ドロシー「そういうこと……それに、もしかしたら一発目を撃った瞬間に汽笛が鳴るかも知れないし、自動車事故で音がかき消されるかもしれない」
アンジェ「もしかしたら空耳と思って素通りしてくれるかもしれない」
ドロシー「そういうこと…だから一発目を当てられるように練習するのさ。それに初弾で相手がやれなくても、どこかに当たっていれば「五体満足」とはいかなくなる」
アンジェ「そうして動きが鈍ったら…」
ドロシー「とどめの一発をズドン…ってわけさ」
アンジェ「じゃあ、装填されている分を撃ってみなさい」
ベアトリス「…はいっ」
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