ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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◆b0M46H9tf98h
[saga]
2018/10/28(日) 01:05:38.47 ID:Lzi1S3z20
…港近くの道…
防諜部エージェント(中堅)「…そこを右だ」
防諜部エージェント(ハンチング帽の運転手)「ああ」
中堅「次は直進」
ハンチング帽「分かってるさ」
中堅「そうは思うがな……ウィル、怪しい奴は?」
防諜部エージェント(ロングコート)「いや、今のところは見えないね」
中堅「ならいいが…外務省のRR(ロールス・ロイス)はちゃんとついてきているか?」
ロングコート「もちろん。あの若い奴、なかなか腕がいい」
中堅「ほぅ? …それじゃあそのうちに引き抜きがあるかもな」
ロングコート「ああ」
中堅「市場に近くなってきたぞ…道が狭くなってくるから気を付けろ」
ハンチング帽「そうだな…って、おいおい」
中堅「何かあったか?」
ハンチング帽「あの婆さん……荷馬車にあんなに魚を積み込んで、今にも崩れそうだぞ」
中堅「あれか…そうならないように荷馬車の神様にでも祈っておけ」
ハンチング帽「ふぅぅ、どうやら無事に通り過ぎたようだ……っ!?」運転役のエージェントが荷馬車の脇をギリギリですり抜けて息をついた瞬間、何かの拍子で荷馬車が傾き、横転しながら新鮮なイワシをぶちまけた…
ロングコート「くそ…横転しやがったぞ!」
中堅「悪い予感は当たるものだな、早く車を止めろ…ウィル、ジョン」
ツイード「ああ」
中堅「急いであの魚の山を乗り越えて、外務省の車に乗りこんで護衛に付け…私たちは先回りするから、一区画先で合流するぞ」
ツイード「了解!」
…一方・伝達吏(アタッシェ)の乗ったロールス・ロイス…
運転手「……うわっ!」
外務省アタッシェ「何てこった…バックしろ、急いで他のルートへ!」
運転手「わ、分かりました…っ!」
…忙しいなかでは運搬計画について話し合う機会も少なく、しかもお互いのこだわりや玄人意識が邪魔をして、再合流についての綿密なすり合わせが出来ていなかった防諜部と外務省のエージェント…防諜部はまず機密情報を守ろうとし、一方の外務省アタッシェは早く安全な事務所に書類を届けてしまおうと焦り、別な道に車を走らせた…
アタッシェ「落ち着け、ティミー…防諜部の車とは次の角で落ち合えるはずだ、心配はいらない」
運転手「ええ、そうですね……ああ、くそっ!」…事前に燃料タンクに放り込まれた砂糖がエンジンの中で焼き付き、急にエンジンが咳き込んだかと思うと、道の真ん中でガクンと停まった…
アタッシェ「何だ?」
運転手「ちくしょう、エンジンが焼き付いたらしいです…RRでこんなことあるはずがないのに」
アタッシェ「これ以上走れないのか?」
運転手「今やってみますが……ダメです、ウンともスンともいいません」
アタッシェ「なら歩きだ、次の角まではたいした距離もない…ピストルはあるな?」
運転手「はい、持ってます」上着の下を軽く叩いた…
アタッシェ「よし…それじゃあ行こう」
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