ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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500: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2021/01/09(土) 01:09:30.57 ID:U57nhV8t0
…数週間後…

ドロシー「なぁ…私たちが「行動」するのはいつになるんだ?」


…リーダーであるオニール(頬傷の男)にも実力を認められ、他の構成員からも「軽い態度で口は悪いが、実は凄腕の娘っ子」と一目置かれているドロシー……しとしとと冷たい雨が窓のガラスを叩く中、暖炉の脇でアンジェとチェスを指している…


オニール(頬傷の男)「……実を言えば、決行の時期はすでに決まっている」

ドロシー「そうだろうな」

オニール「しかし、誰を狙うかで意見の相違があることも事実だ……大物になればなるほど警護は固く、手を出すのが難しい」

ドロシー「なるほど……ところで、チェスは得意な方か?」

オニール「…まぁ、出来なくはない」

ドロシー「そうかい…チェスって言うのは頭を使う。盤面を見ただけで二手三手と先を読んで駒を動かすもんだ……」

オニール「それで?」

ドロシー「……今の局面を見る限り、私ならこうするね」ポーン(歩)を動かしアンジェの「クィーン」をはじき飛ばした…

オニール「ふっ…どうやら同意見のようだ」

ドロシー「ああ、どうせ狙うなら大物の方がいい……後は「どうやるか」だ」

オニール「それが一番難しいな…何しろ私は王国情報部や公安部の連中に狙われていて、まともな手段ではベルファストの港から出ることも出来ないからな」

ドロシー「なんだ…実行するときの話じゃなくて、海を渡ることで悩んでたのか……そのことなら心配はいらないぜ」

オニール「…どういう意味だ?」

ドロシー「アルビオンにもフランソワーズの協力者がいるんだ……人気のないところに漁船を着けて渡ればいい。スペシャル・ブランチもいちいち漁師の身分証を確かめるほど暇じゃない」

オニール「なるほど……だとしたら、あとは何を使うかだ」

ドロシー「そうだな、やるなら狙撃か爆弾だろうが…どっちで行く?」

オニール「狙撃は外す可能性があるし、当然射程内まで距離を詰める必要がある…」

ドロシー「そいつは爆弾だって同じさ。まず仕掛けに行かなきゃならないし、かさばるから目立つ……会場やそこに行くまでの経路は徹底的に調べられるはずだし、予定が遅れたりすれば無駄に爆発しちまう」

オニール「うむむ…」

ドロシー「…まぁ、私なら狙撃を取るが……本当に無鉄砲な連中をかき集められるようなら車列に殴り込みをかけるのもありだな…どうだ?」

オニール「…そうだな、可能性はある」

ドロシー「なるほど……ちなみにそういう「荒事」に使えるのは何人くらいだ?」

オニール「そうだな…腕も伴っている連中なら八人、肝っ玉だけでいいなら十数人はいるだろう」

ドロシー「悪くないな…」そう言うとフランス語に切り替え、アンジェに向けて早口でまくし立てた…

アンジェ「……そうですね、それならば悪くないでしょう」

ドロシー「ああ…出資者も満足だろうよ」

オニール「結構だ…しかし、使える得物がない」

ドロシー「おいおい、冗談だろう……ここにフランソワーズがいるのは何でだと思う?」

オニール「用立ててくれるというのか?」

ドロシー「当然さ…あんただから言うが、フランソワーズの実家ときたら独立後のアイルランド貿易で得られる利益を独り占めしようって言うんだぜ? それが武器の一箱や二箱で済むんなら安いもんさ」

オニール「確かにな……」

ドロシー「そういうわけだから心配はいらない。ライフルだろうが散弾銃だろうがリボルバーだろうが、喜んでよこしてくれるさ」

オニール「そうか」

ドロシー「あと必要なのは、細かい計画を練ることだけだ……何しろあんたの手下どもときたら、お世辞にも「頭がいい」とは言いがたいからな」

オニール「…分かっている」

ドロシー「そうかい、それじゃあ私らは寝に行くかな……早めのクリスマスプレゼントに、素敵な計画が出来る事を祈ってるよ」

オニール「ああ」

………

…


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