ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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501: ◆b0M46H9tf98h[saga]
2021/01/15(金) 01:19:25.00 ID:1YVh9hEM0
…さらに数日後…

オニール「よし、集まったな」

ドロシー「ああ」

ごつい男「…いよいよやるんだな、オニール?」

オニール「そう焦るな、オハラ…いま話すからな」

ごつい男「だってよ、これでいよいよライミー共の度胆を抜くことが出来ると思ったら…とってもじゃないが待ちきれないぜ」

オニール「気持ちは分かるが落ち着け……まだ準備の段階なんだからな」

鋭い男「オニールの言うとおりだぞ、タイニー(ちび)?」たいていの大男は冗談として、あえて真逆の「リトル」や「タイニー」(ちび)といったあだ名が付けられるが、それは構成員の一人であるごつい男も同じだった…

ごつい男「そんなこと言ったってよ……だいたいコリンズ、どうしてお前はそんなに落ち着いていられるんだよ?」

鋭い男「…おれだって興奮はしてるさ。お前と違って顔に出さないだけでな」

ごつい男「そうかよ」

オニール「その辺にしておけ……今回の手はずを説明するからな」

アンジェ「…」

ドロシー「…ああ、たのむぜ」

オニール「さて…こちらのレディ二人の協力もあって、ようやくこれまで温めてきた計画の実現にめどが付いた」

オニール「そして今回おれたちが狙うのは……アルビオン女王だ」

ごつい男「本当か…!?」

オニール「嘘をついてどうする……正真正銘、掛け値無しに本当さ」

鋭い男「それで、どうやるんだ?」

オニール「まぁ待て…まずはここを出て「本土」に渡らなくっちゃならないが、その点はミス・ブーケが手はずを整えてくれた」

アンジェ「はい。私の「実家」が人里離れた海岸に漁船を着け、私たちを向こう岸で下ろす…リヴァプールの周囲には密輸業者や密航者のために偽の旅券を作る偽造屋がたくさんいますし、波止場にいる宿無しや水夫くずれに少し金を渡せば、いくらでも身代わりになって正規の旅券を取得してきてくれます」

オニール「と言うわけだ……そして向こうに着いたら「一仕事するため」にロンドンへと出る」

ごつい男「へへっ、確かに「一仕事」だな…♪」

オニール「ああ、そして武器の方だが……」

ドロシー「…そいつはあたしの間抜けな亭主からコレクションを何挺か持ち出しておくし、フランソワーズもフランスの親戚筋からライフルや散弾銃を運び込む手はずを整えてある……つまり軽歩兵連隊の武器庫やスコットランド・ヤード(ロンドン警視庁)の押収品倉庫を襲う必要はない…ってことさ♪」

ごつい男「すげえな、まるで店で昼飯を食う時みたいだ!」

鋭い男「…座って注文すれば料理が出てくる、ってわけか?」

ごつい男「ああ」

オニール「確かにそう聞こえるが、話はそう簡単じゃない……ロンドンにはスコットランド・ヤードの「スペシャル・ブランチ(公安部)」や王国情報部、防諜部…政府の「イヌ」共がうようよいる」

ドロシー「そうだな…それに正直言って、あんたらアイリッシュの男は分かりやすい。ピカデリー・スクエアなんぞをうろちょろしてたらすぐにマークされる」

鋭い男「じゃあ当日までどうやって潜伏してりゃあいいんだ?」

アンジェ「…安心して下さい、その点もこちらで用意してあります」

ドロシー「ただし今は明かせない……密入国のやり方なんかは入国管理の連中も知ってるが、もし誰かが捕まるようなことがあったときに「本番」の手はずを吐かれたら、これまでの苦労が水の泡になっちまうからな」

オニール「おれは皆を信頼している…だが、今回の計画が成功した暁に得られるアイルランドの自由や独立と天秤にかけることは出来ない」

ごつい男「そう言われればそうだよな…分かった、聞かないよ」

オニール「よし……そして今回の計画に参加するのはここにいる面々の他に、マッキニー、ヴァレラ、オコンネル兄弟、オブライエン、マクリーン、それにマクグロウだ…連中はおれたちとは別のやり方で本土に渡り、ロンドンで落ち合う予定だ」

オニール「船は明日の夜……月が沈んだ頃合いを見計らって海岸線にやってくる予定だ。当日は忙しくなるから、今のうちによく休んでおけ」

ごつい男「うぅぅ…こんなことを聞かされたら、おれは興奮して寝られそうにねえよ」

ドロシー「だったら寝ずの番でもやってたらどうだ?」

オニール「…ミス・マクニールの言うとおりだな……しばらく起きて見張ってろ」

ごつい男「そりゃないぜ…!」

一同「「ははは…っ♪」」


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