ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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[sage saga]
2021/03/29(月) 04:38:16.50 ID:56RviVss0
オニール「……おおかたそんなことだろうと思っていた」
…ドロシーがピストルを向けて引金を引こうとすると、オニールが薄目を開けてつぶやくように言った…
ドロシー「オニール…起きてたのか」
オニール「まあな」
ドロシー「そうか……いつから私たちがエージェントだと気がついていた?」
オニール「アイルランドで段取りを整えている辺りからだ…普通のレディにしては手回しが良すぎるし、防諜関係の事情に詳しすぎたからな……どこかの「植え込み」だろうとは薄々思っていた」
ドロシー「……ならどうしてこっちの計画に乗ったんだ?」
オニール「そりゃあ…そうでもしなければ女王を討つどころか、近づく事さえ夢物語に終わっちまうからだ」
ドロシー「…そのためだけに?」
オニール「そうだ……おれを始め、みんな「あと一歩」の所までたどり着くことができたんだから本望だろう」
ドロシー「…」
オニール「ところで…お前たちはどうしておれたちの計画を手伝っておきながら、今度はそれを阻止するような事を……?」
ドロシー「そいつは…」
アンジェ「…その方が都合が良かったから。このタイミングで女王が暗殺されるような事があると、いろいろと不都合が生じる事になる……従ってあなたたちには退場してもらう必要があった」
オニール「それだけか…?」
アンジェ「いいえ…それと同時にあなた方という「小石」を池に投じることで生じる「波紋」から、誰が誰のために動いているのか把握することができるから」
オニール「なるほどな……しかし、フランス人にしちゃ英語が上手いな」
アンジェ「フランス人じゃないわ…「黒蜥蜴星」から来た黒蜥蜴星人よ」
オニール「ふっ、そいつは……それじゃあお前さんはどこ星人なんだ「ミス・マクニール」?」
ドロシー「私か……」一瞬ためらうような表情を浮かべると、意を決したように言った…
ドロシー「私はあんたと同じアイルランド系さ…本名はマクビーン」
オニール「そうか、ならおれたちには同じケルトの血が流れているってわけだ……どうせ始末されるにしても、ライミー共の手にかかるよりはその方がいい」
ドロシー「そうだな…」
オニール「それに、ちょうどここはアイルランドに似ているじゃないか……いい場所を選んでくれたな」
ドロシー「…ああ」
アンジェ「…」
ドロシー「オニール…」
オニール「なんだ?」
ドロシー「いつか機会が来て…「アイルランド独立」っていうあんたらの夢が叶うといいな」
オニール「そうだな。例え嘘だとしても、それが聞けて嬉しいぜ……エリン・ゴー・ブラー(アイルランドよ永遠なれ)」
ドロシー「エリン・ゴー・ブラー…」額に向けて引金をしぼった…
アンジェ「……さぁ、銃声を聞きつけて誰かが来る前にここを離れましょう」
ドロシー「ああ…だが、ちょっと待ってくれ」そう言うと小銭入れを取り出し、オニールの目を閉じてやってからまぶたの上に金貨を載せた…
アンジェ「…」
ドロシー「アイルランドの古いしきたりなんだ…あの世へ渡るための運賃を死者のまぶたに載せるっていう、な」
アンジェ「いわゆる「冥銭」ね……話に聞いたことはあるわ」
ドロシー「見るのは初めてか? さ、行こう……」
………
…
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