ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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554: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2021/07/24(土) 02:51:01.71 ID:pL+XiA/c0
…caseアンジェ×ちせ「Trick or lie」(いたずらといつわり)…

…メイフェア校・部室にて…

ドロシー「…そろそろハロウィーンの時期か」

アンジェ「そうね」

ドロシー「となると、ここでもカブに顔を彫ったり仮装したりするんだろうな…こっちの活動に差し障りが出なきゃいいが」

アンジェ「その辺は私たちで上手くさばくしかないわね」

ドロシー「だな…」

ちせ「済まぬ、まだこちらの慣習には詳しくないので分からぬのじゃが……『はろうゐーん』とは何のお祭りなのじゃ?」

ドロシー「あー、そういえばちせはまだハロウィーンをやったことがなかったか…」

ちせ「うむ」

ドロシー「そうだな…ハロウィーンってのはもともとアイルランドの伝統行事で、十月の最後にやるお祭りだ……昔のケルト人はその日に一年が終わるって考えて新年を祝うことにしたんだな。それと同時に、ハロウィーンの晩には亡くなった先祖の霊が戻ってきたり、それにかこつけて悪魔だの妖怪だのが大騒ぎするって事になってる」

ちせ「ふむ、つまり大晦日とお盆を掛け合わせたような祝祭ということじゃな……おっと、話の腰を折ってしまって悪かったの。続けてくれるか?」

アンジェ「ええ…けれど本来は異教のしきたりだから、こちらでは祝う風習はなかったの……」

ドロシー「その代わりに王国じゃあ十一月五日の「ガイ・フォークス・ナイト」で国王が無事で済んだことを祝って花火を打ち上げるのが風習でね」

(※ガイ・フォークスの夜…「火薬陰謀記念日」とも。ガイ・フォークスは1605年、イングランドでカトリック教徒を弾圧していたジェームズ一世を議会開催の挨拶を行う国会の建物ごと爆殺しようとした人物。しかし計画は事前に露見し、国王は無事だった。このことを祝ってイングランドでは十一月五日を「ガイ・フォークス・ナイト」あるいは「ガイ・フォークス・デイ」と呼び、お祭りの日とし、焚き火をたいて「ガイ」というわら人形を燃やしたり、花火を打ち上げたりする)

ちせ「ふむ…」

ドロシー「ところがアルビオンが分裂して共和国が出来た。 共和国は王制に反対しているし、その共和国としては「国王が無事で済んだことを祝うお祭りなんてとんでもない」となったわけだ。そして同時にアイルランドを味方に取り込むため「ガイ・フォークス・デイ」の代わりにハロウィーンを取り入れて歓心を買おうとした」

アンジェ「王国としてもそれを黙ってみているわけにはいかない…もちろん公式にはいまでも「ガイ・フォークス・デイ」が祭日だけれど、ハロウィーンのお祭りもある程度なら許されている」

ドロシー「そういうこと。で「開明的」なメイフェア校としては…形の上だけだとしても…そのどちらも平等に祝うことになっているってわけさ」

ちせ「なるほど……して、その「ハロウィーン」ではどんなことをするのじゃ?」

ドロシー「そうだな、例えばカブに切れ込みを入れてろうそくを点す「ジャック・オ・ランターン」を作ったり、仮装をしたりとか…」

(※ジャック・オ・ランターン…一説によると、とある悪いアイルランド人が悪魔を騙したことから天国、地獄のどちらにも行けなくなり、地上をさまよっている姿とされる。明るいのは騙された事を怒った悪魔により焼け火箸で鼻をつつかれたためで、手には人を惑わせるためのランタンを持っており、うっかりその灯りを目指して歩くと沼に入って溺れてしまうという。それをかたどったランタンは、アメリカ大陸でカボチャが発見されるまでカブで作られていた)

ベアトリス「他にも灯りを点している家の玄関で「トリック・オア・トリート」って言って、お菓子をもらったりもするんですよ」

ちせ「なるほど…なかなか愉快なお祭りのようじゃな」

プリンセス「ええ。それにこうして皆さんと一緒にハロウィーンを過ごせると思うと一層楽しみです…ね、アンジェ?」

アンジェ「いいえ、私は別に……」

プリンセス「そう?」

アンジェ「まぁ、そうね…少しくらいなら楽しめるかもしれないわ」

ドロシー「ははっ、相変わらず素直じゃないな…♪」

アンジェ「余計なお世話よ……ところでハロウィーンのタイミングを使って、一つやっておきたいことがある」

ベアトリス「やっておきたいこと、ですか?」

ドロシー「そうそう、その話をしなくちゃな……このクィーンズ・メイフェア校にはプリンセスがいらっしゃるが、ノルマンディ公はここの寄宿生の何人かを使って、常々その動向を報告させている」

ちせ「いつぞやのリリ・ギャヴィストン嬢のように、じゃな?」

アンジェ「ええ」

ドロシー「それで、だ…このハロウィーンのお祭りにかこつけて連中が隠し持っている連絡手段を探し、盗聴出来るようにその波長や送信の時間帯を調べておきたいってわけだ」

アンジェ「ある程度の目星は付けてあるから、後はその部屋の主を上手く誘い出して、その隙に室内を調べればいいだけ」

ドロシー「それから、今回は室内を調べる私とアンジェ、通信機を調べるベアトリスの組…それに対して陽動として華やかに動き回ってもらうプリンセス、そしてちせには「毛色が変わった存在」として、またプリンセスに対して何か行動を起こされたときのための守り刀として側についていてもらう」

ちせ「委細承知した。責任重大じゃが……この身命にかけて、必ずやお守りいたす」

ドロシー「任せたぜ♪」


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