ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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669: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2023/11/11(土) 01:09:51.15 ID:2RGjXsvI0
…数十分後・事務官の私邸近く…

ドロシー「この辺りでいいか?」

ちせ「うむ、充分じゃ」

ドロシー「あいよ……それじゃあ私とアンジェはこの辺りのカフェにでもしけ込んで待ってるから、終わったら拾ってやるよ」

ちせ「かたじけない」

ドロシー「なぁに、気にすることはないって……こういう時は「お互いさま」だろ?」

ちせ「ふ……そうじゃな」

ドロシー「おうよ。それじゃあアンジェ、カルヴァドス(リンゴ酒)でも飲みながら待つとしようぜ♪」

………

…さらに数分後・事務官の私邸…

ちせ「……御免」

フランス警官「ん? なんだ、東洋人の娘か……」

フランス人警官B「この屋敷に用があるみたいだな……おい嬢ちゃん、この家に用事か?」

ちせ「済まぬ、フランス語はからきしなのじゃ……どうか屋敷の方にお取り次ぎを願いたい」

…ふちに金糸の飾りが付いた黒いケピ帽をかぶり、腰ベルトにサーベルと警棒を突っ込んでいる門衛の警官……声をかけてきたちせを見おろすと互いに顔を見合わせ、フランス語で相談し始めた……ちせは脇差の袋を片手に持っているが、二人のフランス人は袋の中身はきっと無害な掛け軸か何かだろうと気にも留めない…

警官「どうやら取り次いで欲しいみたいだな……どうする?」

警官B「別に「邸宅に入れるな」とは言われてないんだから、通してやれば良いんじゃないか? 余計な詮索はしないでさ」

警官「だな……よし、アントレ(入れ)」ぶっきらぼうな態度で顎をしゃくって「通っていい」と身振りで伝える……

ちせ「かたじけない」一礼すると、てくてくと邸宅の中へと入っていった……

警官「……それで、トンズラするまであとどのくらいだ」

警官B「だいたい三十分ってとこだ……」

…同じ頃・事務官私邸の周辺…

丹左衛門「……集まったか」

軍服(洋装)の男「は。「宇田隊」五名全員とも異常なし」

丹左衛門「よし……」

千代「支度はよいな?」

白鉢巻きの女性「……ええ「佐多隊」準備整っております」

千代「よろしい」

…事務官の私邸を取り囲むようなかたちで、フランスの町外れによくある小さな森や古びた農機具小屋といった場所に三々五々と集結している男たち……中には額に白鉢巻きをし、着物の袖が邪魔にならないようたすきを掛けている年若い女性も何人かいる……その一角、千代と丹左衛門がきちんとした態度で報告に耳を傾け、じっと待っている…

………

…事務官私邸…

事務官「ああ、来たか」

ちせ「はっ。夜分遅くに申し訳ござらぬ……」

事務官「構わない……それより、必要なものは」

ちせ「は、携えております」

事務官「結構だ……こんな遅くに夕食でもあるまいから、茶でもどうだね?」

ちせ「ありがたく頂戴いたします」

事務官「なら食堂へ行こう。執務室は隙間風が冷たいし、食堂の方が照明が明るいのでね……おい、茶の用意をしてくれ」日本から連れてきたと思われる小間使いの女性にお茶の支度を命じて、ちせを食堂へ案内した……

………

…




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