ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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681: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2024/01/28(日) 01:29:28.18 ID:288ALfUR0
…case・プリンセス×ベアトリス「A girl who wants to become a spy」(スパイになりたがった娘)…

…とあるネスト…

ベアトリス「……」パンッ、パンッ!

ベアトリス「ふぅ、終わりました……ドロシーさん、見てもらえますか?」ベアトリスの小さな手が撃ちきった.380口径リボルバーを下ろし、耳当てを外してドロシーに声をかけた……

ドロシー「うん、なかなか良くなってきたじゃないか……引き金を引くときにおっかなびっくりだったり、目をつぶったりすることもなくなってきたしな」

…幾何学の授業で使うコンパスや定規で作図した的紙には、きちんとした弾痕が残っている……弾着は以前よりもずっと中心にまとまっていて、中の一発はまぐれかもしれないがブルズアイ(中心点)を射抜いている…

ベアトリス「そうですか?」

ドロシー「ああ、訓練のたびに成長が見られるだなんて大したもんさ」

ベアトリス「えへへ……なんだか照れちゃいますね///」

アンジェ「ドロシー。やる気を出させるのは結構だけれど、あまりおだてすぎるのは考え物よ」

ドロシー「そういうなよ、たったこれだけの期間でここまでやれれば結構じゃないか」

アンジェ「そうは言ってもいざというときに相手をすることになるのは経験を積んだ公安部や防諜部のエージェントなのよ。特にノルマンディ公の部下は練度が高い、軽い気持ちでは困る」

ベアトリス「はい……」

ドロシー「なぁに、ベアトリスだってそれくらい分かってるさ……そうだろ?」

ベアトリス「そのつもりです……」

ドロシー「アンジェがああ言ってるからってそうしょげることはないさ……ベアトリス、私はお前さんには正面切ってのドンパチをやってもらおうなんて思っちゃいない。普段はあくまで無害なお付きの女の子をやっていてくれればそれで結構だ……そして、お前さんがティーカップしか扱えないと思っている連中がうっかり背を向けたとき……その時はお前さんが不意を突き、その間抜け野郎にとって年貢の納め時ってわけだ」

ベアトリス「なるほど」

ドロシー「分かったらもう一回だ。引き金は滑らかに絞るように……ガク引きすると弾詰まりを起こすからな」

ベアトリス「はい」

…しばらくして…

ベアトリス「そういえば、どうして私たちの銃はリボルバーなんですか?」

ドロシー「そうだな……確かに内務省の連中はボーチャード(ボルヒャルト)ピストルみたいなオートマティック・ピストルを使っちゃいるが、ああいうのは基本的に大きいから隠すのに向いてない」


(※ボーチャード・ピストル…1890年代に開発された「世界初」とも言われる実用的なセミ・オートマティックピストル。強力な7.65×25ミリ口径の軍用弾薬を用いる大型のピストルで、トグル(「尺取り虫」式)アクションで作動するが、全体的に大きすぎ、また複雑なトグルアクションは製造が面倒で、実用の上でも弾詰まりを起こしやすかったため成功しなかった。のちに改良を加え弾薬を7.65×21ミリ口径に変更した1900年の「ルガー・パラベラム・ピストル」やその系列に繋がる9×19ミリ(9ミリパラベラム)口径の名銃「ルガーP08」が生まれたが、これらもトグルアクションの構造がたたって故障が多かった。)


ベアトリス「そうなんですね」

ドロシー「ああ。それにボーチャード・ピストルは口径がデカすぎるから銃声も大きいし、構造も複雑で弾詰まりを起こしやすいんだ……それでいけば、ダブルアクションのリボルバーなら一発撃発しなくても引き金をひけば次の弾が送られてくるからな。二発続けて不発なんて不幸があったら、その時は運に見放されたと思って諦めるんだな」

アンジェ「そういうことね……さあ、後片付けをしたら帰りましょう」

…別の日・部室…

ドロシー「……さて、今回のは楽な任務だ。他の任務の間に片手間でできるし、寒かったり汚かったりってこともない」

ベアトリス「なんだか嘘くさいですね」

ドロシー「おいおい、失礼なやつだな……私が嘘をついたことがあるかよ」

ベアトリス「……」

ドロシー「ほほう、その様子じゃ信用してないな?」

ベアトリス「それはそうですよ。今までだって高いところから飛び出したり、冷たい屋根の上で腹這いになって一晩見張りをしたりと、ずいぶんな目にあっているんですから」

ドロシー「それもエージェントの仕事さ……」

プリンセス「そうね、自分が身を置くまではもっとずっと活劇的なものだとばかり思っていたから、こんなに地味で大変だとは思ってもいなかったわ」

ドロシー「さすがはプリンセス、よく分かっていらっしゃる」

プリンセス「お褒めにあずかり恐縮ですわ……それでドロシーさん、任務の内容は?」

ドロシー「そうだった、そいつを説明しないとな……♪」



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