ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
��↓ ��1- ��覧 ��板 ��20
730: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2025/03/15(土) 01:23:47.32 ID:Bv6pE8Yh0
ドロシー「ごく、ごくっ……ふぅ、よく冷えててうまいぞ?」

ちせ「では少しだけ……うぇ」恐る恐る口をつけたが、途端に眉をひそめて顔をしかめた……

ドロシー「おやおや、やっぱりダメだったか……仕方ない、レモネードでも買ってやるよ♪」

ちせ「……うむ、これなら大丈夫じゃ」

ドロシー「良かったな」

…広い会場をゆったりとした歩調で巡りながら興味深げにあれこれ見たり、展示品について質問したりと「女学生らしさ」を見せながら観察を続けるドロシー……一方、英語の不得意なちせはドロシーの後ろにくっついて、会話を聞き取ろうと一生懸命に耳を傾けている…

毛皮商「どうぞ良かったらご覧になって下さい、ビーバーの毛皮で出来た帽子ですよ。柔らかい毛皮でかぶると暖かく、撥水性もあります」

ドロシー「まぁ素敵」

貴金属商「お嬢さん方、金製品はいかがですか? 細工だってヨーロッパのものに負けちゃいませんよ」

ドロシー「綺麗だけどちょっお値段が折り合わないから……」

貴金属商「そりゃ残念だ、じゃあこっちの銀製品なら? 今ならおまけしておきますよ?」ブローチやピンといった、小ぶりで手の届きやすい価格の銀細工を指し示した……

ドロシー「そうね、これならどうにか買えそうですし……せっかくですからこの子に♪」

ちせ「いや、そのようなぜいたくは……」

ドロシー「そう遠慮しないの、私の可愛い「妹」なんだから♪」お姉様風を吹かせ、犬を可愛がるようにあごを撫でる……

ちせ「あう……///」

貴金属商「さぁどうぞ……いや、良くお似合いだ。またぜひお越し下さい」ドロシーがちせの真っ直ぐな黒髪に映える銀の小さな髪留めを買うと、愛想良く見送った……

…しばらくして…

ちせ「む? なにやら軽い銃声がするのう」

ドロシー「ああ、屋内射的じゃないか?」展示会場の一部から「パンッ!」とごく軽い銃声が聞こえてくる……

ちせ「ふむ。こっちでは小口径とはいえ銃がごく当たり前に浸透しておるのう」

ドロシー「まぁ.22BBフロベールだの.22ショートの弾薬程度じゃあ当たったところでハチに刺された程度にしかならないからな……おお、やってるやってる」

…横に長いテーブルの上には屋内射撃や模擬決闘に使われる威力がほとんどない、あるいは「BBキャップ弾薬」という薬莢に火薬(発火薬)を詰めず、撃鉄が撃発させる発射薬のみで用いる遊戯(ギャラリー)用ライフルや小型リボルバーが並べてあって、花のような女性や遊び好きの若い紳士たちが台の銃を取り、数メートル先の的を狙って引き金を引いては当たりや外れの結果を見て笑いさざめいている…

案内係「そちらの女学生さんも良かったらやってご覧なさい、楽しいですぜ?」

ドロシー「そうねぇ、あんまりこういう盛り場みたいな遊びはしちゃいけないと言われているのだけれど……」

案内係「冗談を言っちゃいけませんやお嬢さん、こんなのはこっちじゃおしめをした赤んぼうだって使いこなしてますぜ! さ、お代は一発につき一ペンスだ。まずは五発、腕試しにやっていきなせえよ!」

ドロシー「そうね、別に先生が見ているわけでもないし……たまには息抜きもいいわよね♪」

案内係「へへっ、おっしゃるとおりで息抜きも大事ですぜ! それから、そちらの東洋のお嬢ちゃんもどうです?」

ドロシー「この娘は私の妹分なの。一緒に払ってあげるからやらせてあげて?」

案内係「毎度あり!」

ちせ「のうドロシー……刀ならともかく、銃はからきしじゃが……」

ドロシー「まぁまぁ、そう遠慮なさらなくても……前に弾の込め方くらいは教えたろ? 気軽にやりゃいいのさ。あんまり命中させても人目を引くしな」

…ドロシーはちせに小声で耳打ちすると台の前に立ち、単発の遊戯用ライフルを選んだ……すると横にいた係の男が弾を込めてくれ「さあどうぞ」と渡してくれる…

ドロシー「無事に当たるかしら……」堂に入った構えでは疑惑を招くので「お嬢様らしい」ぎこちない手つきで銃を取り、おっかなびっくりの引け腰で的に向かう……

係「もっと肩にしっかり当てないとぐらつきますよ……そうそう」

ドロシー「こんな具合ね? それじゃあ……」引き金を引くとクラッカー程度の「パン!」という銃声が鳴り、的のかなり外側に小さい穴が開いた……

係「いやいや、初めてにしちゃお上手ですよ! ちなみにうまく中央を撃ち抜いたら景品をあげますからね、頑張って!」

ドロシー「そうなのね、それじゃあ次はもっと上手く……」パンッ!

係「さっきよりは真ん中よりでしたが、少し引き金の引き方が慌ただしいから……もっとゆっくり……」

ドロシー「ゆっくりね、分かったわ……」パンッ!

係「撃つときに目をつぶっちゃあ当たるものも当たりませんよ、照準をつけたらしっかり見ておかなくちゃ」

ドロシー「ずいぶん難しいものなのね……」パン!

係「それでもずいぶん的の中央に寄ってきましたよ……さ、お次で最後だ!」


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