ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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740: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2025/06/14(土) 01:28:15.77 ID:Hw8GkQrd0
…ロンドン市内・コーヒーハウス…

7「なるほど、それほどの使い手だと」

ドロシー「ああ。少なくとも二流じゃない……私が言うんだから間違いないさ」

7「貴女が言うのならそうでしょうね。しかしそれだけのエージェントを呼び出した理由はなにかしら?」

ドロシー「さぁな……それと連絡役のうち一人は内務省の奴だが、時々しかめっ面をした役人風の男が来ている。身長は五フィート七インチ(170センチ)くらい。鉄ぶちの丸眼鏡に薄い砂色の髪。正面から見て右側で七三分けにしていて、瞳は水割りのウィスキーみたいな茶」

7「他に特徴は?」

ドロシー「握りに鷹か鷲をあしらった細身のステッキを突いている」

7「分かったわ、調査の上で該当する人物が分かったらそちらにも教える」

ドロシー「頼んだ……あぁ、それと」

7「なに?」

ドロシー「例の男は時々『壁』沿いの区域にある倉庫に通っている……場所はこの辺りだ」特定のやり方でロンドン地図と重ね合わせると目星を付けた場所が分かるようになっている手紙を渡した……

7「分かった。では引き続き監視と、可能な限りその倉庫の調査を行ってちょうだい」

ドロシー「ああ、それじゃあまた」紅茶を飲み終えるとさりげなく席を立った……

………

…数日後…

ちせ「ドロシー」

ドロシー「んぁ……交代にはまだ早いぞ、何かあったか?」

ちせ「うむ、あの男が役人と一緒に出かけようとしておるのじゃ」

ドロシー「本当か?」一瞬で目を覚まし、さっと窓際から観察する……

ドロシー「……間違いないな」

ちせ「どるするのじゃ?」

ドロシー「そりゃあ尾けるしかないな……私も格好を整えたらすぐに出る。先に裏口で待っていてくれ」

ちせ「承知」

ドロシー「さて……奴らが何をする気か知らないが、ノルマンディ公が一枚噛んでいるのはほぼ間違いなしだな……」手際よく口をゆすぎ、ばしゃばしゃと顔に水をはねかけると『七つ道具』を整えてさっと室内を見わたし、留守中に誰か室内に入っても疑われるようなものがないか確かめ、ドアノブに保安措置のまち針を乗せると部屋を出た……

…裏通り…

ドロシー「よし、行こう」

ちせ「うむ」

…ドロシーお気に入りのカスタム・カーは抜群の性能だが小回りが効かず目立ちすぎるため、コントロールが用立てた地味な二座席の幌つきクーペに乗り込み、エンジンをかけた…

ちせ「……それにしても連中は何をしているのじゃろうな?」

ドロシー「それをこれから調べるのさ。壁沿いのあの辺りは倉庫が多いし、なにかデカいものをしまっておくことだってできる……物騒な代物って可能性もないわけじゃない」

ちせ「むむむ……」

ドロシー「奴は右折か……このまま同じ道を行くわけにもいかないな」訓練所時代に叩き込まれたロンドン市内の地理と天性のカンで、尾行に気付かれないよう道を変えながら追跡を続ける……

…一方…

役人風「……尾行はいないようだな」

男「そうは思えないね。後ろにいる車のどれかがおれたちを尾けているよ」

役人風「街中で早撃ちの見世物なんかをしたからだ」

男「そう言うなよ。これで共和国のエージェントを挙げることが出来たら君の手柄にもなるんだからな」

役人風「失敗すれば君から芋づる式に関係がバレる」

男「やれやれ、ロンドンのお天気くらい悲観的なんだな」

役人風「君が楽観的すぎるんだ……そこで右だ」

男「いや、この道は曲がる車が多い。尾行されているか調べたいんなら二本先の路地で曲がろう」

役人風「レアンダー通りか? あそこは道幅が狭いから車に傷を付けないようにな」

男「もし傷がついたら直して返すよ」


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