ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
1- 20
745: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2025/07/14(月) 00:53:06.08 ID:KEk6YHWh0
…翌日・開店前のパブ…

ドロシー「というわけで、連中は用意した武器をどこかに運ぶつもりのようだ」

L「……ふむ」

ドロシー「これで一応は監視目的である「倉庫の中身」は分かったわけだが……これからどうする?」

L「そうだな。王国がその武器を「何に」使うかは想像が付くが、問題は「どこで」使うかだ……君が指摘したようにケベックでは反アルビオンの動きがあり、フランスが裏で糸を引いているし、新大陸の南部から西海岸はかつてメキシコ領だったもので、奪い取られた領土の奪還を目指して虎視眈々と狙っている……こちらの背後にいるのはスペインだ」

ドロシー「ああ」

L「……だが、いま挙げた地域で何かが起きる可能性は少ないだろう」

ドロシー「理由は?」パブのカウンターから勝手に持ってきたグレンフィディックをちびちび舐めながら聞いた……

L「タイミングと規模だ。今言ったその二か所で事を起こすとなれば大規模な戦闘になるだろうが、王国の体制も盤石ではない。ケイバーライトの力で世界に覇を唱えてはいるが、軍事力をどこかにつぎ込めばどこかが手薄になる」

ドロシー「にっちもさっちも行かないってわけか」

L「そうだ。それにメキシコにしろケベックにしろ問題の根は深い。数門の2ポンド速射砲と数百人のライフル歩兵でどうにかできる規模ではない」

ドロシー「それじゃあやっぱり駐屯軍への補給ってことにならないか?」

L「その可能性も考えたが、駐屯部隊への補給ならわざわざ秘密裏に行う理由がない……ましてや新大陸から腕利きのエージェントを呼び寄せる理由などまるでない」

ドロシー「じゃあ口ひげ男と軍需物資の問題は別口なんじゃないか?」

L「……君たちを誘い出すための囮だと?」

ドロシー「ああ。自慢じゃないが私たちは王国にとって結構な頭痛の種になっている存在だろう? 冷徹なノルマンディ公は別にしても、防諜関係にいるどっかの誰かがしびれを切らしたっておかしくはないはずさ」

L「そうだな、確かに君たちの活動は王国にとって愉快ではないはずだ……しかしそのためのアプローチにしてはあまりにも遠回りすぎるし、君たちに繋げようとする要素がない」

ドロシー「言われてみれば……じゃあやっぱり武器は武器として、どこかで使うアテがあるってことか」

L「ああ」

ドロシー「……どこか思い当たる節があるみたいだな」

L「必要以上に知りすぎるのは身体に悪いが、君なら推測できるだろう……どこだと思うね」

ドロシー「おやおや、謎かけと来たか……カンダハールか?」

L「あそこを平定するには数万のインド駐留軍と数百門の大砲を送り込んで一年はかかる」

ドロシー「じゃあアイルランド?」

L「それなら隠し立てすることなく、むしろ独立勢力への牽制として大々的に送り込むだろうな」

ドロシー「ならハルツームは?」

L「現状フランスも王国の空中戦艦に恐れをなし、少なくとも表向きはアフリカでの権益を平和的に分け合っている形だ……新大陸からエージェントが来た理由も考えてみるといい」

ドロシー「そうだな……じゃあジャマイカか?」

L「ふむ、惜しいな。バハマ諸島だ」

ドロシー「バハマ?」

L「そうだ」

ドロシー「バハマといえばカリブ海の入口だな……そうか」

L「……分かったようだな」

ドロシー「ああ、例の反乱騒ぎか」

L「きちんと新聞に目を通しているようだな……バハマの総督府に対して税金の減免や住民の扱いに対する抗議活動が起こり、武装化して次第に激化しつつある」

ドロシー「となれば、誰か後ろで煽っているやつがいるな」

L「ああ。おそらくはスペインだろう……キューバはすぐそばだからな」

ドロシー「王国にしてみればバハマの反乱騒ぎを素早く収めれば、スペインの動きを止められる……こっちとしてはそれを妨害して王国の力を減らす」

L「その通り。バハマに向ける武器の輸送を妨害する程度ではさして王国の力を削ぐことにはならないが、それだけにちょうどいい」

ドロシー「なるほど……いま潰れてもらっちゃ困るもんな」

L「そうだ。こちらが国力をつけ、その上で王国の人間が共和制をうらやみ、自分たちで王制を打倒する気になってもらってもらわねばな」

ドロシー「そのためのお膳立てってわけだ。じゃあ倉庫の武器は……」

L「破壊しろ。あくまでも事故に見せかけて……だが」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
767Res/2202.43 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice