ドロシー「またハニートラップかよ…って、プリンセスに!?」
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746: ◆b0M46H9tf98h[sage saga]
2025/07/25(金) 00:45:04.17 ID:wNVo7B4m0
…翌日・ネスト…

ちせ「なるほど……難しいものなのじゃな」

ドロシー「まあな。天秤をいじくってちょうどいいくらいのバランスを保つ……短い電報の一文が世界情勢を揺さぶることだってある世界だ」

ちせ「……ふむ、それにしても破壊工作とはのう」

ドロシー「なぁに、心配はいらない。無煙火薬ってのは性能はいいがそのぶん敏感で、黒色火薬ほど安定していないんだ。それがちょっぴりならいいが、たいていは大量に保管してあるからな……事故が起きたって不思議じゃないってわけさ♪」

ちせ「とはいえ警備は厳重じゃろう?」

ドロシー「ま、どうにかするさ……夜に備えて一眠りさせてもらうよ」

………



…宵のころ…

ちせ「ドロシー、お日様が沈んだぞ」

ドロシー「おう、それじゃあ起きるとするか……ふわぁ、よく寝た」

ちせ「豪胆じゃな」

ドロシー「寝ている間はあれこれ心配事を考えないで済むからな……さ、準備にかかろう」

…筒状に巻かれた布を広げると、たくさんのサックやポケットに奇妙な道具やこまごました器具が納められている……かたわらには二挺の.455口径のウェブリー・リボルバー(4インチ銃身のものとバックアップ用の2インチ「ブルドッグ」タイプ)とナイフひと振り、昔の攻城器具にありそうな鉤爪つきのロープ、それに真鍮と銅でできた時限装置と爆薬がひとつ…

ドロシー「……こいつは王国式の時限装置だ。残骸をより分けてみたって証拠は残らない」

ちせ「ふむ」

ドロシー「ちせはいつも通り、その刀で援護してくれりゃあいい」

ちせ「承知」

…ドロシーは活動用の黒いひざ丈スカートに色っぽい黒紫のストッキング、ぴったりした黒シルクのハイネックと黒革のコルセットでまとめると、革紐やサックに「七つ道具」を納めていく……リボルバーは一度シリンダーを開いて銃弾をはじき出し、改めて状態の良さそうな弾を込め直す…

ちせ「……ふんっ」

…小さく気合を込めた息を吐くと、草履に黒のたっつけ袴と濃緑の小袖、それにいつもの黒い塗り笠をかぶって脇差を腰に差した…

ドロシー「長い方は持ってこなかったのか」

ちせ「うむ。建物の上を跳び回るのに二本差しでは動きづらい」太刀の代わりに脇差と小刀、小柄(投げナイフ)を納め、足ごしらえをもう一度改める……

ドロシー「なるほどな」

ちせ「それで、行動開始はいつ頃じゃ?」

ドロシー「連中の動きが収まる真夜中のあとだな。奴らもヘンテコな時間帯にガタゴトやっていると人目を引くって分かっているらしいし『壁』に配備されている兵隊が深夜直の交代を済ませてからやる」

ちせ「それまでは待ちの一手じゃな」

ドロシー「ああ……とりあえず夕飯でも食うか♪」

ちせ「ふっ、そうじゃな」ドロシーがひびの入った皿を並べ、厚く切ったパンとコールドチキン、切り出したばかりで黄色くうまそうなチーズ、それにカラシなどを手早く用意した……

………



…数時間後…

ちせ「そろそろ参ろうか?」

ドロシー「そうだな。もうここには戻らないから忘れ物なんてしないようにしろよ?」

ちせ「過ごしてみると案外悪くないものじゃったな」

ドロシー「かもな……さ、行こう」道具の入った革ベルトをバックルで締めると、するりと玄関から出て行った……

ちせ「うむ」

………




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