107: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/15(火) 07:14:03.31 ID:L8XfZl3U0
ぱしゃ、ぱしゃ、と水音とともに、声の主は湯船の中を物怖じせず近づいてくる。
その正体は、十中八九気付いている。
だからこそ――――勇者は、あえて悪戯心を起こした。
勇者「え、え……と……」
湯煙を掻き分け、姿を見せたのは――――予想に違わない姿だ。
胸から上までを水面上に惜しげもなく覗かせた、稚気を宿したままの姿のサキュバス。
くりくりと瞬く黄金の瞳に若干の怯えを宿し、子供のような姿に似合わない豊満な質量と桜に色づいた尖端が見え隠れする乳房。
警戒する猫のように広げ逆立たせた翼の産毛を逆立たせる、今の己と比べて尚もそう変わらない背丈。
彼女は、一度こちらの姿を認めると……ぎこちなく身を強張らせる。
勇者「……だ、誰……?」
分かりきっていたのに。
姿の見える前にすでに気付いていたのに。
白々しく、そんな言葉を口にする。
サキュバスB「え……」
戸惑いを隠せない彼女は、はっきりと勇者の――――人間の子供の姿を認め、身を強張らせる。
だが、それも一瞬の事。
サキュバスB「……きみ、人間だよね? 怖がらないで。わたしは……」
誰何する事無く、サキュバスBはゆっくりと、微笑みを絶やさずに近づいてきた。
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