55: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/10(木) 00:38:07.09 ID:Qe86yV0R0
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堕女神が揃えさせた服へ着替え、夕食を摂り、ようやく寝室へと辿りつく。
一日が異様なほどに長く感じるその時間感覚もまた、この異変の副産物だった。
勇者(どうなってる……俺の体)
体に反して、食欲はいつもの数倍にも増していた。
牛の粗挽き肉と香味野菜を練り合わせ、成形して焼いた肉料理を六皿。
普段の精妙な味付けとは異なり、単純にして明快な食べ応えが拍車をかけたのは間違いない。
ナイフを入れてさえこぼれず閉じ込められていた肉汁が、噛み締めたとたんに溢れて口内をほとばしる料理だった。
仕上げにかけたトマトソースと重なり合って――――気付けば、皿の上から消えていた。
朝食と昼食、たった二回の食事でぴったりと味覚の変化を探り当てて重ねてくる堕女神の技量に改めて舌を巻く。
ワインを出すように頼んでも頑として聞き入れてくれなかったのが、今日の唯一の心残りだった。
いくら「中身は大人だ」と主張しても徒労に終わってしまったのだ。
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