71: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2018/05/11(金) 23:33:02.24 ID:A81DMCj70
勇者「……まぁ、結果的には叶ったよ。……ああ、あとひとつあった」
堕女神「と、申されますと……」
それは、数時間前に叶ったばかりの、貧農の倅のささやかな野望だった。
勇者「柔らかい、甘くて白いパンを腹いっぱいに。……そっか、今日も夢が叶ったんだ」
堕女神「陛下」
布団の中で、いつもは細く小さな――――そして今は自分よりも大きく、包み込むように柔らかい手が伸ばされ、勇者の手を取る。
その手が微かに震えていたのは、手と手が繋がるまでのこと。
子供の姿と変わっても、その魂は昨晩と変わらない。
戸惑いながらも、勇者は受け入れる。
ふだんよりも薄く、小鳥の嘴のように小さく、敏感になってしまった少年の唇へ。
――――女神の、それを。
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