【メルルのアトリエ】トトリ「待ってよお、ミミちゃん」
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5:名無しNIPPER[saga]
2018/11/25(日) 02:01:15.22 ID:HgKOPu5U0
「う〜ん………」


 トトリは口に指を当て長く唸る。彼女が自身の底を掘り起こす際の仕草だ。少し震えて、ミミに体を寄せる。寝袋に首を埋めると、トトリは語り出した。


「そもそもはね、メルルちゃんも立派に一人前になって、ロロナ先生も元に戻って、ね。錬金術士としての仕事をわたし一人で請け負う必要が無くなってきたから…」

「隠居でもするつもりだった?」

「そこまでは言わないけど…ただ、アールズのことも一段落ついたから、それじゃあ次にわたしのすることは、したいことは、って考えると」


 トトリもカップを取りお茶を飲むと、はぁ、と息を吐いた。


「お母さんを探しに狭い村から出て、広い世界を見て。知らない場所を自分の足で歩いて、歩いて。モンスターと戦ったり、必死に逃げたり。船を作って海に出たり。錬金術も好きだけど、そんなことしてた時が一番楽しかったって、思い出したんだ。それで、昔みたいに冒険するなら、せっかくだから誰も行ったことの無い、険しい場所がいいかな、って」

 トトリの声は決して大きくは無かったが、吹雪に煽られるテントの中でも、不思議とミミの鼓膜をはっきりと震わせる強い響きを持っていた。

「それで、なんで………」

「え?」

「………なんでもないわ。気にしないで」

「?…変なミミちゃん」


 ミミがこんな所まで来た理由は、トトリに二人きりの旅を誘われたから、それだけだ。自分を誘ってくれたのは単純に嬉しかったし、危険な場所に行きたいというのなら守ってやりたかった。

 しかし、トトリは彼女自身がここに来た理由は説明したが、その連れになぜミミだけを選んだのかは説明しなかった。


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