とある妄想科学の猟奇殺人(ニュージェネレーション)
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4:名無しNIPPER[saga]
2018/11/25(日) 20:42:21.61 ID:0u3i+OR/0


9月7日。
学園都市で異常な猟奇殺人事件が発生した。


そして9月19日。
二件目の猟奇殺人事件が発生。


然程間を置かずして起きたこの二つの事件は、すぐに結び付けられて考えられた。
独立した事件と考えるには、余りにもその際立った異常な殺害方法が共通していたからだ。

この猟奇事件に対して、学園都市の住人の反応は早かった。
恐怖する者、憤る者、捜査の遅れを指摘する者、他人事として楽しむ者。
反応は様々だったが、たった一つ。ほぼ全員が口を揃えてこう言った。


『事件は、まだ続くぞ』


おそらく具体的な根拠なんて誰もが持ち合わせていなかった。
ただ多くの者が直感していた。
ネットは大いに騒ぎ立て、街を歩けば誰かが事件のことを話しているのを耳にした。


そして。それらを肯定するかのように、第三の事件の発生を許してしまうことになる。


この第三の事件の前後から徐々にネットの『祭り』の様相は激化し、面白おかしく茶化す者が増え始めていた。
程度の差はあれ現実でも似た現象がみられるようになり、どこかの誰かから、事件にキャッチーな名前がつけられ始めた。


第一の事件、『露出橋』。


第二の事件、『ヴァンパイ屋』。


凄惨な殺人現場や死体の様相からとられた通称はSNSなどを通して次第に浸透し、その名を口にする者は加速度的に増えていった。
第三の事件に対しても、同様に。
中には面白がって更なる事件の発生を望んでいるかのような呟きも、事件が起きる度に散見されるようになっていった。

ネットを介すことで現実味が失われ、連続猟奇殺人という形で人の死すらエンターテインメントになっていく状況。
それらを包摂し、やがてこの一連の猟奇殺人事件に一つの名称がどこからともなくつけられた。
人々はこの事件のことをこう呼ぶ。


『ニュージェネレーションの狂気』、と――――――。


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