加賀「……何をしているの、あなた達」 「「っ!?」」
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343:名無しNIPPER[saga]
2020/02/01(土) 18:28:12.54 ID:yB8VPiZc0


陸奥「っ……うぅ……」ポロポロ

長門(陸奥は床に座り込み声を押し殺して泣いていた。私はどこか現実感がなく、まるで夢の中にいるように感じていた)

長門「大丈夫か、陸奥」ダキッ ギュッ ナデナデ

長門(私は屈むと陸奥を抱きしめて背中を撫でてやる。陸奥が私を強く抱き返した。かすれた声で囁く)

陸奥「ごめんなさい……ぐすっ……すぐにしっかりするから……」

長門「……」ナデナデ

長門(私は無言で陸奥を撫で続ける。陸奥のようになってしまいそうな私個人を無理やり封印した。頭の中で強引にスイッチを入れる。私は誉れある帝国海軍の戦艦娘、長門だ)

長門(この事はすでに艦隊中に広まっているだろう。大変な事になる。しかし絶対に負けるわけにはいかないのだ。旗艦である私がなんとかしなくては)



瑞鶴「えっ……」

翔鶴(深刻な顔をした看護師さんが持ってきてくれた新聞を扉のところで受け取った瑞鶴がこちらに戻ってくる途中にフリーズしてしまった)

翔鶴「どうしたの、瑞鶴?」

瑞鶴「……」

翔鶴「瑞鶴?大丈夫?……瑞鶴?」

翔鶴(呼びかけに無反応な瑞鶴に私は席を立って瑞鶴のところへ行く。そしてずっと読んでいる新聞に目を向けた)

翔鶴「一体どうした……の……」

翔鶴(『壮烈、提督シンガポールに散る』。最初、その文を読んでもなかなか意味が理解できなかった)

葛城「瑞鶴先輩、翔鶴さん?どうしたんですか」

翔鶴(葛城さんの声も耳に入ってこない。誰よりも早くマリアナにたどり着いた秋月型の子たちと私たちは迫りくる深海棲艦と死闘を繰り広げた)

翔鶴(もう少し他の皆さんが到着するのが遅かったら、負けていたところだった。限界を超えて戦った私たちはなんとか撃退した時にはもうぼろぼろで……)

翔鶴(入渠の為に横須賀へ帰還することを命令された。そこで私たちはこれ幸いと雲龍型の皆さんのお見舞いに来たところだった)

翔鶴(私は、雲龍さんと葛城さんとの間で一悶着あったから……謝罪の手紙は送ったけれど、直接会って謝りたかった。けどそれができないまま雲龍型の皆さんがあんなことに……)

翔鶴(後悔した。もっと早く、何とかして謝りに行っていればと。でも幸いなことに三人とも一命を取り留めてくれた)

翔鶴(けど本土で入院している彼女たちのお見舞いに行くのは難しくて。だから今回の束の間の帰還は本当にいい機会だった)

翔鶴(直接謝ることができて、雲龍さんも葛城さんも私を赦してくれて、久しぶりにとてもいい日だと思ったのに……こんな……これが現実だとは思えなかった)

翔鶴「……!!」サァッ

雲龍「……見せて頂戴、瑞鶴さん」

瑞鶴「……」

翔鶴「っ!!」ハッ

翔鶴(何かを察した雲龍さんが新聞を持っている瑞鶴に手を差し出す。ハッとした。雲龍型の皆さんは全快にむかいつつあるとはいえ、まだベッドから動けないような状態だ)

翔鶴(そんな時にこんな事を知ったら……考えるまでもなかった。この子たちにこのことを知られるわけにはいかない)


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