加賀「……何をしているの、あなた達」 「「っ!?」」
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517:名無しNIPPER[sage saga]
2022/02/11(金) 17:28:13.06 ID:d5F5zI550


提督(アメリカ旧太平洋艦隊司令部、そして大日本帝国海軍ハワイ警備府司令部が設置されていた建物には特殊作戦のため秘密裡に編成された第一特殊任務部隊)

提督("The Devil`s Fleet(悪魔の艦隊)"の生き残りが集結しつつあった。そこで情報を収集する。日本人である俺に対し嫌悪感を露わにし、情報を共有することを渋る者も多かった)

提督(しかしその場で最先任かつ最も階級の高いコロラドが俺の同席を認め情報共有を命令したことでなんとか情報を得ることができた。現状は、悪かった)

提督(分かっていたことだが、第一特殊任務部隊の通常艦隊はそのことごとくが撃沈されていた。現在、飛行艇や小型艦艇による生き残りの捜索救助が行われているとのことだ)

提督(司令官や参謀たちは戦死したらしい。よって、コロラドが第一特殊任務部隊における最上級者となったことが明らかになった)

提督(また、現在の第一特殊任務部隊に残された戦力は大きく低下していた。通常艦は湾内に居た輸送船と駆逐艦をいくつか残して全滅)

提督(艦娘たちも半数が死傷し、生き残りも我々大日本帝国に対する奇襲攻撃と深海棲艦の奇襲に対する応戦で消耗している)

提督(航空戦力はほぼ全滅。生き残りは飛行場へ移動していた通常艦隊空母の艦載機が少しと空母娘の航空隊、そして数機の飛行艇)

提督(陸上戦力は未だ確認中だが完了を待っている時間はもうないだろう。攻撃が終わってから一時間近く経っている。いつ第二波攻撃が来てもおかしくない)

提督(我々は司令部を良い目標となるそこから適当な建物に移動した。万が一敵の攻撃があっても目標とならないような、しかし付近へ散開した残存戦力がそれぞれ連絡を維持しやすい場所の建物へと)

提督(現状、コロラドがここにいる全部隊の司令官となっている。しかし、艦隊戦闘においてプロフェッショナルであろう彼女も戦域レベルでの状況判断と決断は荷が重いようだった)

提督(そういう教育を受けていないし経験を積んだこともないのだから当たり前だ。俺はコロラドに監禁場所へ連れていくという名目で廊下を歩かされる。隣にはアトランタがいた。監視のためと俺にずっとついてくるのだ)

コロラド「……」ジッ

提督(個室へと入り、振り向いたコロラドが縋るように俺を見る。この戦域において戦域レベルでの状況判断と決断ができる唯一の人物である俺の助けを求めていた)

提督「深海棲艦はハワイの占領を目的としているだろう。そして現有の戦力でそれを阻止するのは不可能だ。おそらく君たちにはハワイを本格的に確保するための後詰が控えているのだろう」

提督「しかしそれなりの大規模な部隊を深海棲艦に襲われる危険があるのに海上で待機させるわけがない。サンディエゴかサンフランシスコで待機しているはずだ」

コロラド「……」コクリ

提督「君たちが我々への奇襲攻撃を成功させた時点でその後詰を呼んでいたとしても、これから行われるであろう深海棲艦たちのハワイ占領を目的とした侵攻には間に合わない。撤退するしかないだろう」

コロラド「っ……そう……ね……本国からも撤退の許可が出た……でも撤退の準備に時間がかかるわ。敵は近い。準備中や撤退中に敵の追撃を受けたら……」

提督「被害は拡大するだろう。最悪、輸送船は全滅するかもしれないし、君たちも無事では済まないかもしれない」

提督「しかし……君たち行動可能な艦娘たちだけで今すぐ撤退を開始すればおそらく追撃を受けることなく無事に撤退できる」

コロラド「っ!!」キッ

提督(俺の言葉にコロラドが目を見開き口を開くが言葉は出てこない。この戦い初めて経験したであろう凄惨な戦場の真実がコロラドの心を蝕んでいるのだ)

提督「……」ジッ

コロラド「!!」ピクッ

提督(恐怖に怯え揺らぐコロラドの目をじっと見つめる。互いの視線が交差した。瞬間、コロラドがの表情が何か別の感情で歪む。体を震わせながらも鋭い眼光で俺を睨んだ)

コロラド「っ……仲間を見捨てるなんて……あり得ないわ……」フルフルフル キロリ

提督「ああ、そうだ。それだよ、コロラド」

コロラド「……?」

提督(俺の言葉にコロラドが困惑したように眉根を寄せる。あの頃、どんなに厳しく絶望的な状況であろうとも戦うことができるのなら。彼女たちの瞳からこの崇高な光が消えることは無かった)

提督「アメリカンスピリッツだ。我々の大和魂とは別の、しかし勝るとも劣らないものだ。かつてこの上なく心強い仲間であり、今や我々にとって一番恐ろしい敵となってしまった」

提督「しかし、こうしてまた頼もしく思うことがあるとは。あの頃に戻ったかのようだよ。懐かしい……」ニコリ

コロラド「……。私たちを貴方たちの敵にしたのは、他の誰でもない貴方たちよ……」

提督(コロラドが複雑な表情で目をそらしながらそう呟く。俺の心にも、時代のうねりに翻弄されたやるせない、叫びたくなる感情の嵐が吹き荒れた。それを無理矢理押さえつける)

提督「……しかし、今この時だけ。我々はあの頃のように戻れるはずだ。コロラド、I have "The Ruse"(私に"良い考え"がある)」

コロラド「"The Ruse(良い考え)"……」


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