2:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/10(月) 22:14:57.74 ID:ThdkkE4u0
「すいませんプロデューサーさん、あれってどうなってますか?」
午後二時。昼食の消化もいい具合に進み、睡魔が幅を利かせ始める時間帯。俺も例に漏れず重たくなる瞼と格闘しながら、それでも給料泥棒の悪名を冠したりしないように、必死に意識を繋げていた頃合いのこと。
肘をちょんちょんとつついてきたちひろさんに問われたのは、この前請け負ったとあるお仕事についての話。
「今手を付けてるんで、今日のうちには完成させておきます」
ちょうど佳境に入ったところだった。優先順位的にはそこまで重たいものではないので処理を先送りにしていたのだが、だからといっていつまでも見て見ぬふりをし続けるのは不可能。「今から急ぎで」みたいな忘れていた可能性すら疑わせる返事をしなくて済んだことにほっと一息つく。こればかりは、己の慧眼に感謝だ。
目頭のあたりをぎゅっとつまんで、再び作業に戻る。少しでもぼーっとしていると、そのまま突っ伏してしまいそうだったから。
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