百合子「文章による、読み手のコントロール実験」
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2: ◆bncJ1ovdPY
2018/12/24(月) 18:06:20.22 ID:4ZM246QO0
百合子「あ、また私が変なこと言い出したーとか思ってません?」
百合子「今回のはきちんとした実験です!……あぁちょっと帰ろうとしないでください!」
百合子「……わかりました。まずは一回、付き合ってください。それで全て分かりますから」

百合子「それでは、いきますよーー」


3: ◆bncJ1ovdPY
2018/12/24(月) 18:07:24.42 ID:4ZM246QO0
彼女はそう言うと、座っていた椅子から立ち上がってゆっくりと近付いてくる。
今度は何をされるのかなと少し笑いながら、彼女が距離を詰めてくるのを見つめていたーーはずだった。

……気付けば彼女の姿は、目の前にあって。
腕を背中に回され、吐息が顔にかかり、自分のものではない心臓の音が脳に響く。
以下略 AAS



4: ◆bncJ1ovdPY
2018/12/24(月) 18:07:59.64 ID:4ZM246QO0
少し腕が緩められたと思うと、その手がそっと頬に当てられる。
感触が無性にくすぐったくって、抗うように身を捩らせる。

すりすり、すりすり。
頬に感触が伝わるたびに、鼓動が速くなっていく。
以下略 AAS



5: ◆bncJ1ovdPY
2018/12/24(月) 18:08:31.10 ID:4ZM246QO0
百合子「ーーと、こんな感じです。どうでした?」
百合子「何をって、これが実験です。ドキドキ、しましたか?」

百合子「意味が分からない?……まぁ、それはそうかもしれません。そうですね、この実験が何かと言うとーー」


6: ◆bncJ1ovdPY
2018/12/24(月) 18:08:58.59 ID:4ZM246QO0
ーー文体による、読み手の感情のコントロール。


7: ◆bncJ1ovdPY
2018/12/24(月) 18:09:25.97 ID:4ZM246QO0
百合子「今のような『台本形式』では、あまり感情に作用しません。読み手の感受性にもよりますが、基本的には『他人事』として流してしまうでしょう」
百合子「でもさっきのような『地の文形式』であれば、読み手の感情に深く作用させることが出来る。まるで『自分の事』のように感じてしまうんです」

百合子「どうです?読んでいてドキドキしてしまったでしょう?」


8: ◆bncJ1ovdPY
2018/12/24(月) 18:10:14.57 ID:4ZM246QO0
百合子「文章の世界って、とっても凄いんですよ」
百合子「書き方一つで、読み手の感情をコントロール出来てしまうんです」
百合子「喜び。怒り。哀しみ。楽しみ」
百合子「読み手の持つ感情は、その全てが文章によって管理されます」

以下略 AAS



9: ◆bncJ1ovdPY
2018/12/24(月) 18:10:50.38 ID:4ZM246QO0
「ほら……例えば、こんな風に後ろから近付いたりすれば……」

囁くような声で近付いてきたかと思えば、そのまま後ろから寄りかかってくる。
耳元に熱のこもった吐息をかけられ、背中には丸みを帯びた二つの感触を押し付けられ。
たったそれだけで、脳が揺さぶられるような衝撃を受けた。
以下略 AAS



10: ◆bncJ1ovdPY
2018/12/24(月) 18:11:21.66 ID:4ZM246QO0
「んっ……ダメっ……そんな……耳元で……っ」

彼女の声のはずなのに、まるで自分の声のように感じられて。

「ぁんっ……変な声、聞かされたら……おかしくなっちゃうよぉっ」
以下略 AAS



11: ◆bncJ1ovdPY
2018/12/24(月) 18:11:54.40 ID:4ZM246QO0
百合子「なんて。まだダメですよっ、プロデューサーさん」
百合子「どうですか?これで少しは信じてもらえましたか?」

百合子「さっきの文章を読んでいる間……ドキドキして、頭がおかしくなっちゃいそうで……」
百合子「恥ずかしくて、もうどうにかなっちゃいそう、って感じ。あはっ、図星ですか?」


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