中野一花&二乃&三玖「そうだつさばいぶ」
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39:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/21(月) 22:37:42.28 ID:gUkyvMmR0
 ペースを乱されるのは御免なので、自分の唇を用いて彼女の発声を完全に封じる。これはただの性欲発散であって、それ以上の意味を持たない淡白な行為なのだと必死に自分に言い聞かせながら。
 絡み合う舌の感触も、下半身を包む圧も、唾液の甘さも、なんてことはない生体の反応。無駄に自分の中で捉え方を増やす必要なんかなく、ただ見たまま感じたままを受け入れるのが一番だ。間違っても、今彼女が乱れているのは俺の前だからだとか、心を許しているが故の行動だとか、そんなことを考える必要性は皆無。拍動が早まっているのは体を動かしているからだし、脳が赤熱しているのは処理する情報が多いからであって、そこに俺と彼女の関与を紐づけるものはない。
 自分を納得させるために色々な論拠を並べ立てていると、ただでさえきつかった締め付けが許容値をはるかに上回った。そうなってしまえばもう、肉体の求めるがままに流されるしかなくて。
 どくどくと彼女の奥に種を注ぎこみながら、徐々に正常化する思考が俺を咎める。またやってしまったのかと。どうしていつも止まれないのかと。
 しかし、そんな俺の反省を許してくれない存在が目の前に一人。
以下略 AAS



40:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/21(月) 22:38:25.58 ID:gUkyvMmR0
「…………まだ、いけるでしょ?」
「〜〜〜〜〜〜ッ」

 低G環境で視界がレッドアウトするみたいに、見ている世界が赤く染まっていく感覚があった。そんな殺し文句を言われてしまっては、時計を確認する余裕すら世界のどこかに消え失せてしまって。
 
以下略 AAS



41:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/21(月) 22:42:34.33 ID:gUkyvMmR0
 昼休み、俺は屋上で一人膝を抱えて、購買で買ってきたパンをかじっていた。思い返すのは今朝のやらかし。ぼろぼろになってしまった自制と、もう止まらない理性。
 案の定遅刻ギリギリになるまで二乃の体を堪能した俺は体力不足の体をどうにかこうにか学校まで走らせて、気だるい午前の授業を乗り越えたのだった。授業が気だるく感じられたのは、内容がどうこうの話ではないのだが。
 もう、二乃の言葉を一切否定できない。潔く認めよう、俺はお猿さんだって。自分の意思で自分の欲を制御できなくなっているのが空恐ろしい。どうしてしまったのだ俺は。
 確かに思ったのに。家庭教師業務の明日が見えてきたかもしれないって、ほんの少しだけ。それなのに昨日の今日でこの有様では、もう目も当てられない。お願いだから誰か俺を止めてくれ。このままじゃ貞操帯の購入まで視野に入ってきてしまう。


42:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/21(月) 22:43:03.70 ID:gUkyvMmR0
「やっちまったなぁ……」

 両手で顔を覆って呟く。ここは無人だから悔いたい放題だ。後悔バイキング。後悔と航海がかかっているから語感もいい。……本格的に脳みそがダメになってきた。よりにもよってダジャレに逃げるなんて。
 だけど、そうやって逃避しないことにはどうしようもない。どうしようもなく二乃の体温や息遣いを思い出してしまう。思考リソースを別の場所に割かないと、いよいよもって自分が自分でなくなってしまう。



43:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/21(月) 22:43:29.90 ID:gUkyvMmR0
「何をやっちゃったの?」

 喉の奥が引き攣った。独り言を聞かれてしまったというのもそうだが、それ以上にその声に聞き覚えがあったから。

「隣、座るね?」
以下略 AAS



44:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/21(月) 22:44:51.92 ID:gUkyvMmR0
「なんだよ三玖」
「フータローが屋上行くのが見えたから、なんとなくついて行こうかなって」
「そうかい」

 横で三玖が弁当の包みを開けて、端の卵焼きをつついた。今日もまた、二乃の手作りだろうか。
以下略 AAS



45:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/21(月) 22:45:25.82 ID:gUkyvMmR0
 ぱくぱくと弁当を食い進める三玖。特にこれといった会話はないが、この前のことがあるのでやっぱりどうしても気まずさは残る。何を話してもどこかで何かに引っかかってしまいそうだ。
 高所だからか、風がある。今は俺の座っている方が風下になっていて、そのせいで弁当のおかずの匂いが香ってきた。それはまだ食欲をそそられるだけだから良かったんだけど、問題は彼女の甘い髪の匂いまで風が運んでくることで……。
 今朝嗅いだばかりのシャンプーの匂いに、一瞬目の前がくらついた。感覚は結び付くもののようで、どうしてもその匂いを嗅いだ時に見ていたものや聞いていたことを容赦なく呼び覚ましてくるらしい。だから俺の脳内には、今朝の二乃との秘め事が再展開されてしまって。
 顔が赤くなるのが分かる。それを三玖に気取られないように下を向くと、どうやらそれが逆に作用して心配されてしまった。



46:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/21(月) 22:45:59.15 ID:gUkyvMmR0
「どうしたの?」
「なんでもない……」
「本当に?」
「ああ、なんにもない……」
 
以下略 AAS



47:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/21(月) 22:46:42.53 ID:gUkyvMmR0
 突飛な質問に、頭上にクエスチョンマークを大量展開しながら対応する。どの角度から切り込めば、そんな話題を突っ込むことになるのだろうか。第一、俺の懐事情的に、そんなことをしていられるほどの余裕はないのに。

「私、全然メイクとかしないから、コスメにはあんまり詳しくないんだけどね」
「こすめ……?」
「化粧品のこと。でもほら、フータローも知っての通り五姉妹だから、たまに実験台になったりもするの」
以下略 AAS



48:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/21(月) 22:48:29.23 ID:gUkyvMmR0
「二乃が使ってるリップには、ラメが入ってるの」
「ラメって、あのキラキラ光る……?」
「そう、こういうのね」
「…………」

以下略 AAS



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