39:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/31(木) 21:36:05.55 ID:hVbz5UOb0
「ノルマは全員クリアしていて、しかもバイトのブッキングで今日居るのはお前だけ。そのせいで変に落ち着いてんのかもな」
姉三人組の前では色々な意味で気が抜けないので、その分の揺り戻しを四葉と五月にぶつけている気がする。こちらの勝手な事情に巻き込んで申し訳ないが、緩急をつけないと俺が早々に死んでしまうから。
姉妹間で扱いに差をつけているつもりはないが、どうしても意識の外で、妹二人に甘えている感じはあった。あからさまな恋愛感情から逃げるためにはそうする外になかったし。……いつか必ず向き合う問題とは分かっていても、相応の準備期間は要るのだ。向こうもそれはなんとなく承知してくれているみたいで、一時期の烈火のごときアプローチは鳴りを潜めてくれたけれど。
40:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/31(木) 21:36:40.69 ID:hVbz5UOb0
「まあ、俺の問題だからお前は気にすんな。このペースを維持できれば、卒業はほぼ確実だ」
俺の懸念を他所に、勉学には全員が真摯に取り組んでくれている。だからもう、俺の役割は教師ではなくモチベーターと言った方が近い。誰かが息切れしないように、少し後ろで見守ってやるだけでいい。
正直、この時点で任の大部分は完遂したと言っても良かった。後は彼女たちが、自分の力で勝手に欲しいものをつかみ取ってくれる。
41:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/31(木) 21:37:17.38 ID:hVbz5UOb0
特に何を考えることもなく首肯。他人のことばかり考えて行動する四葉が、明確に自分の願望を遂げようとするその光景に、少し興味が湧いたというのもあった。
「その、ですね――」
告げられる言葉を、そのままに受け入れる。
42:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/31(木) 21:51:56.28 ID:hVbz5UOb0
情報の後だしは卑怯なので最初に言っておくんですが、〇〇が一番好き! という言い方をするとちょっとアレなので、普段から俺は「さいかわは四葉!」と訴えています。それが文章に露骨な形で反映される可能性があるかもなので許してください。
43:名無しNIPPER
2019/01/31(木) 22:02:41.97 ID:yYpPPUyU0
大丈夫だ、問題ない
むしろガンガンやってください
44:名無しNIPPER[sage]
2019/01/31(木) 22:08:33.89 ID:TTjVlNM70
四葉かわいいの気持ちを爆発させてもいいのです
45:名無しNIPPER[sage]
2019/01/31(木) 22:33:35.24 ID:Lnaj/QHo0
このシリーズって単行本派だとネタバレある感じですか?
46:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/31(木) 22:40:01.15 ID:hVbz5UOb0
基本は書き始めたあたり、つまりは昨年十二月初旬までの原作情報で構成しているつもりですが、整合性が取れる範囲で最新話の情報なんかも盛り込む可能性があります。ネタバレ注意と打っておいた方が良かったかもしれません。まったく考慮せずに進めていてすいませんでした。
47:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/31(木) 22:41:35.48 ID:hVbz5UOb0
「秋晴れの気持ちいい空です!」
両腕を目いっぱい広げて、四葉が息を大きく吸い込んだ。言葉の通り空の色は澄んでいて、程よい陽気に包まれている。
休日の昼間にこうして出歩いた経験が少ないもので、感じる光や匂いがどうにも新鮮に思えた。別に、大気の組成が他の日から変わっているわけもないというのに。
48:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/31(木) 22:42:05.53 ID:hVbz5UOb0
「なあ四葉」
「なんです上杉さん?」
「どうして急に散歩?」
「まあまあ、たまにはこういうのもいいじゃないですか」
49:名無しNIPPER[ saga]
2019/01/31(木) 22:42:39.04 ID:hVbz5UOb0
「ずっと家の中にいてばかりじゃ、体にカビが生えちゃいますし」
「ちなみにカビ菌は誰の体にでも常在してるぞ」
「えっ」
凍り付いた四葉を追い越す。秋色に染まった世界は全てがゆっくり動いているようで、自然と自分の中にも余裕が生まれてくるような気がした。思えば最近、小休止すら挟むことなく駆け抜け続けていたかもしれない。そんな溺れかけの頭で何を考えようと、画期的なアイデアは生まれないだろう。
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