34: ◆TgtWYAjzAI[saga]
2019/02/06(水) 02:06:32.98 ID:ej8cSFHd0
精霊「屋台街に行くといいお。きっとたのしいお」
精霊術師「わかった」
【精霊の導き】の結果、街歩きの最初は屋台街に行くことにした。お嬢様も食べ歩きを望んでいることだし、精霊術師もお腹が減ってしまっている。
何より、【精霊の導き】の結果は絶対なのだ。
精霊術師「はじめは屋台街なんてどうかな?」
お嬢様「屋台街行きたい! ずっと行きたかった!」
お嬢様の熱烈な賛成もあり、三人は屋台街に繰り出すことにした。
宿のある裏路地から大通り抜ける。
大通りに近づくにつれて、愉快な演奏が聞こえて来た。
お嬢様「凄い! フェスティバルみたい!」
大通りには、所狭しと屋台が並び、椅子が大通りを埋め尽くし、酔客と給仕が入り乱れていた。爛々と輝くカンテラの明かりが、ずっと向こうの通りまで続いている。大胆で、でも絶対に美味しい料理の香ばしい香りが鼻腔をくすぐる。
五感に訴えかけてくるにぎやかさだが、これがこの町の当たり前の夜だというのだから驚きだ。
使用人「お、お嬢様。あまりはしゃぐと迷子になってしまいますよ?」
お嬢様「大丈夫だもん。使用人がいるから迷子にならない!」
すっかり楽しくなってしまったらしいお嬢様は、使用人の手を引いて人込に踏み込んでゆく。そして次々と屋台を物色していった。
鶏肉の串焼き、冷やした果汁、焼いた小麦粉の生地に香辛料のきいたソースを塗ったもの、客足がなく店主が落ち込んでいた虫のから揚げ。
何でも口に放り込む姿はあまりにも逞しかった。
ちなみに虫から揚げの屋台はお嬢様があまりにもおいしそうに食べていたので興味を持った客が集まるという珍事が起こった。
三人のお腹も程よく膨れ初め、冷やかすにとどまる屋台が増え始めたころ、精霊術師は一つの屋台に興味が向いた。
なんでもないアクセサリーの屋台だが、こういうお店はたまに掘り出し物がある。
屋台の主人「お姉さん、これなんてどう」
精霊術師「いや、そんな可愛らしいのは似合わないと思う」
屋台の主人「ここだけの話だが、このアクセサリーには美容の効果があるんだ。何でもカーバンクルの輝石が使われててな、よぼよぼの婆さんもぴっちぴちよ」
精霊術師(……なんの力も感じないけど、わざわざ指摘しなくてもいいか……)
屋台の主人「おいおい、その顔は疑ってるね、お姉さん」
使用人「おーい、精霊術師さーん!」
精霊術師「ごめんね、連れが待ってるみたいだから」タッタッタ
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