60:名無しNIPPER[sage saga]
2019/02/12(火) 02:06:58.05 ID:kEcSo673O
運転席に座り、正面を向いたままのPさんは、穏やかな口調で話始めます。
「分かっているんだ。経験、実力、評判……。それにどれだけの差が開いたのか。それがどれだけ厳しいことかなんて、俺だって良く分かっているんだ」
宙を見つめ言葉を探しながら、Pさんはゆっくりと続けます。
「マイナスからのスタートだとも思う。散々迷惑掛けて、好き勝手してた俺らは、周りから応援されないかもしれない。そんなこと、分かっているんだよ」
Pさんはきゅっと口を結び、言葉を切って。
「でも、そうじゃないだろ。それは『やらない理由』であっても、『やれない理由』にはならないじゃないか。そこじゃないんだよ、俺が聞きたいのは」
そう言うとPさんは私に向き直り、私の目を真っ直ぐに見つめて、静かに告げました。
「お前なんだよ。……森久保、お前なんだ」
私は──目を離すことが、出来ませんでした。
「森久保自身がどうしたいのか。俺はそれを聞きたいんだよ」
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