【モバマス】 和久井留美「富士そばには人生がある」
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17:1[sage saga]
2019/02/22(金) 12:41:47.25 ID:+K0KOsmIO

「私は、一体――」


 裏方にいた私が、気付けば表に立っている。
 喜ばしいことだけど、果たして私はここにいていいのか――この時代、いわゆるアイドル戦国時代と呼ばれるこの時代。無数の人々が華々しいスポットライトの下に立つため日々研鑽している。地下アイドルにしても養成所の研究生にしてもそうだ。悲しいことに、その大半は日の目を見ることができずに夢破れる。


 一人のアイドルとして生きる私は、ひょんなことからアイドルになってしまったこの私は、努力してもなれなかった人々の想いを背負って舞台に立つ資格があるのか。


 もちろん、私自身何の努力もしてこなかったわけではない……。様々な挫折を経てここまで来た。
 何が何だか分からないままあっという間に過ぎていった数年間だったけれど、今の仕事は楽しいし満足はしている……。


 ただ、私がここにいていいのか――裏方の私が。


 その疑問が、拭いきれない。


「……」


 新宿駅へ向かい歩いていると、とある飲食店が目に入る。


「……富士そば」


 また、あの男の言葉が再生される。


(わくわくさん、君は『コロッケうどん』になれ!)


 そばと謳っている店で、何故かうどん……。しかもコロッケうどんというニッチなメニュー……。


「うるさいわね……」


 運動してある程度酔いは醒めたつもりであったが――まだ完全に抜けていない酔いを醒ますため、そして飲んだ後のシメを必要としている本能に従って、私は富士そばに入店した。






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