【モバマス】 和久井留美「富士そばには人生がある」
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18:1[sage saga]
2019/02/22(金) 12:44:34.11 ID:+K0KOsmIO

「いらっしゃいませー」


 ふらふらと夜の迷子になっていたら、気付けば時刻はもう深夜へ向かっている。
 明日はオフとか、でも終電が――とか、どうでもいいような懸念がふわふわと浮ついた脳内でバウンドしている。それを無理やり彼方へ放り投げて、目の前の券売機に集中することに。

 富士そば……。都内をはじめ首都圏の駅前で必ずといっていいほど目にする立ち食いそばのチェーン店。23区内であればもはや見つからない方が珍しいといった様相の超有名店である。
 立ち食いそばという名前からして、客層は男性が圧倒的だ。その中でもスーツを着たサラリーマンが大半を占める。時間に追われるサラリーマンというレーサーにとって、まさしくここはピットガレージといったところか……。


(迷うわね……)


 立ち食いそばなので、券売機のラインナップもシンプルなイメージ――しかし想像よりも様々なメニューがあり困惑してしまう。これが朝の時間帯であったなら、私はたちまち後ろの客に弾き飛ばされているだろう。しかし今は金曜夜の深夜帯。私の後ろに客はいないのでじっくりと決めさせてもらう。幸い、店内にいる客もまばらだ。


(温かいもの、冷たいもの、それからご飯もの、サイドメニュー……)


 それに加えてセットメニューもある……。これは迷わざるを得ない。


(天ぷらそば――いや、肉そばも捨てがたいわね。きつねうどんも美味しそう)


 シンプルに安いかけそばもいいけれど、それだけではどこか味気ないような……。だったら、奮発してこのカツ丼セットは……? あら、この店舗には生ビールもあるの!?


「いらっしゃいませー」


 やってしまった。迷い過ぎて遂に後ろの客が来てしまった……。


「……こうなったらヤケよ」


 私、今日だけでも何回「ヤケ」になったのかしら……。






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